洛和会ヘルスケアシステムは毎月第3金曜日、はば広い地域の皆さまを対象に京都の市街地・四条烏丸で健康教室を開催しています。
3回目となる11月16日は、洛和会音羽病院 内分泌糖尿病科 部長の土居健太郎が「メタボリックシンドローム―今からできる予防法・解消法―」をテーマに講演しました。
メタボリックシンドロームとは、単に肥満ということではなく、お腹、特に内臓に脂肪がたまり、高血圧症や耐糖能異常、高脂血症などを合併した状態のことです。心筋梗塞、脳梗塞、脳卒中などの危険があり、気をつけていただきたいと思います。
その基準は、日本肥満学会では、ウエスト男性85センチ、女性90センチ以上、中性脂肪150mg/dL、血圧130/mmHg以上などとなっています。
メタボリックシンドロームになると、心臓や脳の病気を発症する危険性が高くなるといわれており、肥満には注意していただく必要があります。
肥満とひとくちに言っても、いろんな型があります。注意しなければいけないのは、一般に「りんご型」といわれる体型で、内臓に過剰に脂肪がたまるケースです。
困ったことに、内臓には脂肪がたまりやすいものです。まして飽食の時代で、高カロリーのファーストフードもまん延しています。車社会で運動量も減っています。
こうした食べ過ぎや運動不足のほかに、内臓脂肪がたまる原因として@体質A年齢B喫煙DアルコールEストレスなど、現代社会では要因があふれています。
日本人の男性の二人に一人、女性の五人に一人がすでにメタボリックシンドロームまたは予備軍といわれています。一度検査を受けていただいて、「メタボ」と診断されたら、私たちは@運動、特に有酸素運動A食事療法を中心に、改善をはかります。もちろん必要があれば、効果的な治療も合わせて行います。ぜひ受診されることをお勧めします。
また「メタボかな」と心配な方は、すぐに運動を開始し、食事の改善をお勧めします。この時、目標を立てることが大切ですが、無理をしないことです。ウエスト95センチの方なら、とりあえず、90センチと。じっくりと、そして確実に、が重要です。