2008年09月09日

洛和会音羽病院の救急医療

「私たちは断らない」
※9月9日は「救急の日」<1982(昭和57)年厚生省(現在の厚生労働省)制定>


救急医療は現在(いま)・・・
最近、テレビや新聞などで医師不足などによる救急患者さまの“タライ回し”や診療拒否などの問題が取り上げられています。幸いにも当院では、常勤救急専門医と各科の専門医、そして多数のレジデント(研修医)が連携して、24時間、365日救急患者さまを受け入れ、迅速で正確な初期診療を行っています。

Qq3_2 洛和会音羽病院 副院長 兼
京都ER救急救命センター・ICU/CCU統括センター センター長 
武内 俊史(たけうち としふみ)

大切なのは確かなバックアップ体制
初期診療をしたあと、入院や緊急手術、心臓カテーテルなどが必要な場合も珍しくありません。そうした時に必要なのは次のステップへのバックアップ体制です。特に重症の場合はすぐICU/CCUに運んで、次の段階の治療が必要になります。

ICU/CCUには空床を確保
初期診療はしたけれどICU/CCUが満床で入室できず、追加治療のためにほかの病院を探し回ることになってしまったら、時間もムダですし患者さまの状態を悪化させてしまうことも考えられます。
このようなことがないように、常にICU/CCUに2、3床の空きベッドを確保したり、たとえベッドがいっぱいでも一般病棟へ移っていただける状態の患者さまがおられないか常に検討しています。
これからも私たちは京都ER救急救命センターとICU/CCUの連携を一層強化して、今と同様にスムーズに救急患者さまを受け入れ、安全・安心の救急医療を提供していきます。

京都ER救急救命センター
洛和会音羽病院の京都ER救急救命センターには、山科地域だけでなく、京都市全域や大津市からも救急車で患者さまが運ばれてきます。救急担当医師が初期診療を行い、その後の集中治療からリハビリテーション、退院された後の在宅ケアまで、患者さまお1人おひとりの症状に合わせた医療を提供しています。

Qq1救命救急〜もしもあなたが救急現場に遭遇したら…〜

洛和会音羽病院 京都ER救急救命センター 
部長 安田 冬彦(やすだ ふゆひこ)

突然、目の前に心臓の動きが止まり呼吸をしていない状態(心肺停止)の人がいたら、あなたは何ができますか? 病院外で心肺停止の状態から命を救うには、一般の方の協力が不可欠です。
落ち着いて、冷静に次のように行動してください。1分1秒の差が生死を分けます。

<救命のための4大アクション
(1)早期通報
自己判断せず、ためらわず119番へ通報してください。
(2)早期心肺蘇生法(CPR)
できれば心臓マッサージ(1分間に約100回のペースで30回連続して行うことが理想)などを施してください。
(3)早期除細動
AEDによる早期除細動を施してください。
(4)早期2次救命(ACLS)
一刻も早く医師のもとに運びましょう。

Qq2 小児救急〜もしも突然子どもの様子がおかしいと思ったら…〜

洛和会音羽病院 小児科
副部長 徳永 千恵美(とくなが ちえみ)

子どもの病気は大人の都合に合わせてはくれません。
夜中の発熱、腹痛、嘔吐(おうと)だけでなく、指を切った、頭を打ったなど。ただ泣くだけだったり、元気がなくなったりといったこともあるでしょう。
当院の京都ER救急救命センターは、発熱や腹痛を主にみる小児科医と打撲や外傷をみる救急外科医が常駐して小児救急に備えています。深刻な症状に至る兆候がないかを重点的に診察し、小児科と京都ER救急救命センターが協力して、より効果の高い治療を行っています。
<重篤な病気の始まりは普段と変わらない症状から
重い病気の始まりでも、いつもみている普通の病気の症状と変わりません。そのことを肝に銘じて私たちは診察をしています。
初診時に入院の必要がないと判断された場合でも、より正確な診断のために、再度診察を受けましょう。


お問い合わせ

洛和会音羽病院 TEL 075(593)4111(代)


Otomarukun0809(『おとまるクン』2008年9月号より)
「おとまるクン」は患者さま・利用者さま向けの広報誌です。健康管理や病気の治療に関する解説を中心に、医療・介護施設の紹介やイベント情報などを掲載しており、毎月1日に発行しています。
洛和会ヘルスケアシステムの各施設の入り口にラックを設置し、自由に持ち帰っていただけるようになっていますので、来院・来所された際にはぜひ手にとってご覧ください。

■広報誌「おとまるクン」についてのお問い合わせは
アールプランニング TEL 075(593)7789 まで

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