洛和会丸太町病院 洛和会京都血管内治療センター・心臓内科
医長 井田 円(いだ まどか)
動脈硬化は高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、ストレスなどの生活習慣病によって血管の壁が傷つき、その壁にコレステロールがたまることで進みます。心臓を養う血管である冠動脈に動脈硬化ができ、そこに血栓が急激に生じ、冠動脈が完全に詰まってしまうと、心臓の筋肉は壊死(えし)に陥り、心筋梗塞(しんきんこうそく)になります。
心筋梗塞にならないためには、まず、生活習慣病のコントロールを良くし、血管の動脈硬化が進まないようにすることが大事です。
しかし、冠動脈にある程度以上の動脈硬化が蓄積すると、いつでも心筋梗塞予備軍の状態になります。この状態で、寒い冬になり血圧が上昇したり、お鍋料理で塩分を取りすぎたり、運動不足で体重が増加したりすると危険です。特に季節の変わり目や暖かい部屋から急に寒い戸外に出たりして、急激な温度変化が起こると冠動脈にストレスがかかり、血栓を生じてしまい心筋梗塞になる場合があります。
一度冠動脈が詰まると、急速に心臓の筋肉の壊死が進行し、飲み薬だけでは治りません。心臓カテーテルで一刻も早く冠動脈を風船で広げて金属のチューブを入れたり、血栓を吸引したりしなくてはなりません。
洛和会丸太町病院ではこのようなカテーテル治療をいつでも行えるような体制となっています。心筋梗塞の予備軍の状態では症状のない方が50%もありますので、持続する強い胸痛を感じるようなことがあれば、すぐに救急車を呼び、当院を受診してください。
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(『おとまるクン』2008年12月号より)
「おとまるクン」は患者さま・利用者さま向けの広報誌です。健康管理や病気の治療に関する解説を中心に、医療・介護施設の紹介やイベント情報などを掲載しており、毎月1日に発行しています。
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