腎臓には老廃物の排出、血圧のコントロール、ホルモンの分泌などたくさんの働きがあります。なかでもよく知られているのは「おしっこ」を作り出すこと。血液をろ過して老廃物を尿として排出する、いわゆる“体のろ過作業”が行われているのです。腎機能が低下した状態が続くと腎不全になったり心臓病や脳卒中を引き起こす可能性が非常に高いこともわかっています。
糖尿病や高血圧などの病気の影響で腎機能が低下するケースもたくさんあり、腎臓以外の臓器との関連性を見ながら総合的な治療をすることが必要とされています。
洛和会音羽病院 腎臓内科 副部長 原田 幸児(はらだ こうじ)
早期発見の決め手は検査
健康診断の結果で「“たんぱく尿”ですね」と言われたことのある人はたくさんいるのではないでしょうか? たんぱく尿とは文字通り、たんぱくが尿の中に混じっている状態です。通常、腎臓のろ過機能を通り抜けることはできないはずなのに、尿にたんぱくが混じっているということは、腎機能に何らかの問題が起きている可能性が考えられます。早期に適切な治療が必要か確認するために、さらに詳しい検査をすることが大切なのです。
こんなサインに要注意
腎臓の病気の特徴は自覚症状がほとんどないことです。だから定期的な健康診断の受診が大切になります。もし健康診断でたんぱく尿や血尿などの検尿異常を指摘されたら、腎臓内科の診察を受けてください。
「こんなの大丈夫」と思わないでください。腎臓の病気は早期発見、早期治療が大切です。気になることがありましたら気がねなくご相談していただけたらと思っております。
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(『おとまるクン』2009年2月号より)
「おとまるクン」は患者さま・利用者さま向けの広報誌です。健康管理や病気の治療に関する解説を中心に、医療・介護施設の紹介やイベント情報などを掲載しており、毎月1日に発行しています。
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