2009年06月01日

第21回らくわ健康教室「白内障・緑内障の症状」

洛和会ヘルスケアシステムは毎月、幅広い地域の皆さまを対象に、京都の市街地・四条烏丸で健康教室を開催しています。
5月15日は洛和会音羽病院 眼科の三上 綾医師が「白内障・緑内障の症状」をテーマに講演しました。


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白内障の症状と治療

目はカメラに例えられます。レンズにあたるのが水晶体で、直径9mm、厚さ4mm、前嚢(のう)と後嚢という膜に包まれています。正常であれば水晶体は透明で光をよく通しますが、濁ってくると光の通りが悪くなります。これが「白内障」です。

白内障は原因や種類によっていくつかに分けられます。

  1. 加齢による「加齢性白内障」
  2. アトピー性皮膚炎や糖尿病などによる「全身疾患に合併する白内障」
  3. 母親の胎内で、風疹などが引き起こす「先天性白内障」
  4. 目のけがなどによる「外傷性白内障」
  5. ぶどう膜炎などによる「併発白内障」

症状はさまざまで、主に4つの特徴が挙げられます。

  1. かすんで見える。
  2. まぶしくなる、明るいところで見えにくい。
  3. 一時的に近くが見えやすくなるが、後にかすんだり、メガネがあわなくなる。
  4. 二重、三重に見える。

治療としては、日常生活に支障がなければ、点眼薬や内服薬で症状の進行を止めたり、遅らせたりします。生活に影響があるようなら、手術をおすすめします。通常は片方の目で4日、両方で10日ほどの入院が必要ですが、場合により日帰り手術も行っています。

手術は濁った水晶体と人工レンズを入れ替える「超音波水晶体乳化吸引術」が一般的です。合併症(治療に関連して起こる病気)も考えられますが、手術の技術が進歩し、材質のよいレンズも開発されているので、安心して手術を受けてください。

 

緑内障の症状と治療

緑内障というのは「目の圧力で視神経が傷つき、視野が狭くなっていく病気」で、中途失明の原因の第1位です。

緑内障で一番多いのは眼圧が正常よりも高い「原発開放隅角緑内障」ですが、眼圧は正常な「正常眼圧緑内障」、眼圧は高いが視神経・視野障害を発症しない「高眼圧症」などさまざまなタイプがあります。

問題は、40歳以上の20人に1人が緑内障といわれているにもかかわらず、かかっている人のうち、治療を受けているのはわずか2割にすぎないことです。気づいたときには病気が進行していたというケースもあります。

そのため、日ごろの検査が大事になります。緑内障の検査は眼圧検査が一般的ですが、眼圧だけではわからない視神経の障害もあるので、眼底検査視野検査を行います。
特に「目の充血や痛み」「物がかすんで見える」「吐き気をともなう頭痛」などの緑内障発作は早急なレーザー治療または手術が必要で、遅れると失明の可能性があります。

緑内障は生涯にわたって治療や管理が必要です。残念ながらいったんダメージをうけた視神経は回復しません。治療の目的は、眼圧を下げ、視神経がそれ以上悪くならないようにすることです。ほとんど自覚症状がないので、定期的に検査を受けることが何より大切です。

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ほかのらくわ健康教室の記事はこちら⇒らくわ健康教室 講演録3



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