2010年01月19日

第29回らくわ健康教室「狭心症と心筋梗塞のはなし〜心臓のトラブルを防ぐために〜」

洛和会ヘルスケアシステムは毎月、幅広い地域の皆さまを対象に、京都の中心市街地・四条烏丸で健康教室を開催しています。
第29回の1月15日は、洛和会音羽病院 心臓内科 部長の平岡 勇二(ひらおか ゆうじ)が「狭心症と心筋梗塞のはなし〜心臓のトラブルを防ぐために〜」を テーマに講演しました。新年早々、皆さま、何かと忙しい中にもかかわらず、今回はいつもにも増して、大勢の方が聴講されました。


201001rakuwakenko2_2 本日は「心臓の病気とそのトラブルを防ぐには」について話します。

1)まず、「心臓の構造」について

心臓は全身に血液を送り出すポンプの役目をしています。
一日に約10万回拍動し、8,000リットルの血液を送り出しています。
大きさは、握りこぶしよりやや大きく、成人で平均250〜300gです。

2)冠動脈って?

車にガソリンが必要なように、心臓が休みなく動き続けるには、心臓の筋肉に酸素と栄養が必要で、その役目を、心臓をとりまく冠動脈がおこなっています。心臓から送り出される血液の10%が心臓の栄養につかわれます。

3)狭心症について

何かの理由で、血管が細くなったりすると、心臓を動かす血液が不足します。こんな「心筋虚血」になると、心臓から「胸が痛い」「胸の圧迫感」などのSOS信号が出ます。これが、狭心症です。狭心症の症状と種類は次の通りです。

  1. 痛むのは、左でなく、胸の中央。チクチクする痛みや1点が痛むのでなく、広い範囲。あごや歯、のど、左肩、胃などに感じることも。痛みは一瞬ではなく、少なくとも数十秒続く。
  2. 動脈硬化で、血管が狭くなることが原因の「労作性狭心症」と、血管の痙攣が引き起こす「冠れん縮性狭心症」の2つがあり、前者は体を動かしている時、後者は安静時に起きやすい。

4)狭心症と心筋梗塞について

違いを表にしますと

 

狭心症

心筋梗塞

血管

狭くなる

詰まる

血流

不足する

止まる

痛みの特徴

重圧感、圧迫感

激しい痛み

発作の長さ

数分(15分以内)

15分以上

心臓の機能

回復する

低下する

ニトログリセリン

効く

効かない

糖尿病や加齢により、痛みを感じる神経が鈍って、痛みを感じないこともあるので、注意が必要です。

5)予防

生活習慣に気をつけましょう。
特に

  1. ストレス。「心筋梗塞は月曜日に多い」といわれます。もちろん土日休みのビジネスマンの場合です。ストレスが大きく影響するということです。
  2. アルコールは? ストレス解消によい、など言われますが、それは適量を取ったときの話。日本酒は1合、ビールは中ビン1本までで、冠れん性狭心症の方は、特に注意が必要です。赤ワインは抗酸化作用があり、フランス人が肉をたくさん食べるのに、心臓病が少ない要因とも言われますが、それも適量を取ったときの話です。

201001rakuwakenko1 6)検査について

  1. 心電図
  2. 心臓エコー
  3. 心臓マルチスライスCT検査や心臓カテーテル検査など、症状に応じて、さまざまな検査があります。

7)最後に「ニトログリセリン」について

ニトログリセリンは「舌下錠」です。舌の下のやわらかい粘膜から吸収するものです。舌の上で使用したり、飲み込んでしまうと、効果が出るのに時間がかかってしまいます。スプレーも舌の下に噴射します。

ほかのらくわ健康教室の記事はこちら⇒らくわ健康教室 講演録3

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