洛和会音羽病院 眼科 医員 菊地 紀子(きくち のりこ)
高校で邦楽部に入って以来、箏(こと)と三味線を今も続けています。和楽器独特の繊細な音色や、小さいころからなじんでいた西洋音楽とはまったく違う和音の響きや音階の響きに魅力を感じています。「助教」の免状を持つまでになったのですが、大学時代に入門した先生は当時住んでいた福井県にいらっしゃるので、仕事もあり、京都に住むようになった今は月に2回ほど通うのがやっとです。
大学は、自分の特性を考え、文系と理系の中間と感じられた医科に進学。箏と三味線もそうですが「その道に入って、一途に探求」というのが性に合っているようで、身体のなかでも特に小さい臓器を専門とする眼科に進みました。小さいけれど、内科と外科両方の側面を持つ奥の深い診療科です。
日々の診療では、患者さまの訴えによく耳を傾けるよう心がけています。言葉の端々に疾患の兆候が隠れているかもしれませんし、丁寧に話をうかがうことで患者さまも安心されます。お一人の診療時間を長くとりたいけれど、次の方をお待たせはしたくないのがジレンマです。眼科医ですが、聴くことを大事にしています。人生を豊かに楽しむうえで五感は大切なものですね。
(『おとまるクン』2010年4月号より)
「おとまるクン」は患者さま・利用者さま向けの広報誌です。健康管理や
病気の治療に関する解説を中心に、医療・介護施設の紹介やイベント情報などを掲載しており、毎月1日に発行しています。
洛和会ヘルスケアシステム
の各施設の入り口にラックを設置し、自由に持ち帰っていただけるようになっていますので、来院・来所された際にはぜひ手にとってご覧ください。
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