2010年06月17日

第11回らくわ健康教室「知っているようで知らない医療機器について〜病院でできる検査・治療の話〜」

6月11日は、洛和会音羽病院 CEセンター課長 臨床工学技士の三原 弘史(みはら ひろふみ)が、病院や家庭で活躍するさまざまな医療機器について講演しました。「よく聞く機器の名前だけど、詳しくは知らない」という医療機器について説明し、皆さん興味深く聴いておられました。


講演の要旨は以下の通りです。

100615mihara_3 臨床工学技士って?

あまりなじみのない職種で、病院でも、表に出ることは少ないです。でも、生命管理維持装置などの医療機器を操作したり、保守点検(メンテナンス)を行う、医療機器のスペシャリストです。

医療機器って?

世間で医療機器といわれるものは、大きい物から小さい物まで入れると、なんと10数万種類になります。各専門の診療科で使われるものはもちろん、家庭用の絆創膏や脱脂綿も、法的には医療機器に分類されます。

家庭でも見られる医療機器

電子血圧計や補聴器は良く知られています。
ネブライザーはご存知ですか。薬剤を吸入する時に使う吸入器です。薬剤を吸入することで、呼吸器などの病気の症状を緩和します。

検査診断に使われる医療機器

  • 一般X線撮影装置
    皆さんもよくご存知の、いわゆるレントゲンです。
  • X線CT
    レントゲンが平面の撮影をするのに対し、体の輪切り画像を撮影できる装置です。体の深部や立体的な画像を撮影することができ、心筋梗塞や脳腫瘍など、体の深い部位の病気の早期発見が可能になりました。
  • MRI
    核磁気を使って体の内部を撮影します。X線を使わず、被爆による害のない機器です。
  • マンモグラフィー
    乳房用のX線撮影装置で、乳がんの発見に威力を発揮します。
  • PET−CT
    がんの早期発見のためによく使われる医療機器です。がん細胞の特性を利用し、特殊な薬剤を使ってがん細胞を光らせ、CT画像を組み合わせることでがんの正確な位置を知ることができます。
  • エコー
    超音波検査で使う医療機器で、超音波を体に当ててその反響を映像化することができます。漁業で使うレーダー探知機と同じ仕組みです。最近では、胎児の動画も見ることができます。

その他、心電計や眼底カメラ、網膜の検査をおこなう光干渉断層計などもあります。

治療に使われる医療機器

体に埋め込み、心臓が正常なリズムで鼓動することを助けるペースメーカー(心臓ペースメーカー)や、腎臓には人工腎臓(いわゆる人工透析装置)、肺機能の代わりとしては人工呼吸装置などの医療機器があります。

手術や治療に使われる医療機器

  • 内視鏡装置
    胃がんや大腸がんの早期発見に欠かせない装置です。十円玉より小さいカプセル内視鏡もあります。
  • 手術用顕微鏡
    脳の1ミリに満たない細い血管の手術などに使用されます。
  • 近赤外線装置
    痛みを和らげる装置で、膝や関節の痛み、ケガの治癒促進、神経痛などにも効果が認められています。
  • リニアック
    放射線を使った治療機器で、おもにがん治療に使用されます。
  • 人工心肺装置
    心臓の手術は心臓をとめて行うため、その間心臓と肺の働きをします。

医学も機器も進歩しており、病気の治療に貢献していますが、それでも使わなくてすむよう健康にお過ごしください。


ほかのらくわ健康教室の記事はこちら⇒らくわ健康教室 講演録3

カテゴリー:らくわ健康教室 | 更新情報をチェックする