洛和会音羽病院 外科 副部長 武田 亮二(たけだ りょうじ)
「おなかの病気で手術!」と聞くと、おなかに大きな傷がつくと思われる患者さまが多いかと思いますが、現在、おなかの手術の多くは「腹腔鏡下(ふくくうきょうか)手術」が一般的になりました。
腹腔鏡下手術とは
おなかに1cm程度の穴を数カ所(通常は3〜5カ所)開けて、「腹腔鏡」というカメラを挿入し、その様子をテレビモニターに映しながら、特殊な鉗子(かんし、手術道具で臓器をはさんで保持するためのもの)で病変がある組織を取り出す手術です。腹腔鏡下手術は胆石(たんせき)症の治療として、約20年前に日本に導入されました。
現在、洛和会音羽病院の外科では、胆嚢摘出(たんのうてきしゅつ)や虫垂炎のほか、大腸がんや胃がんも腹腔鏡下手術で治療しており、2009(平成21)年の腹腔鏡下大腸手術は50例を超えました。2010(平成22)年は、早期胃がんの腹腔鏡下手術を推進し、現在までに12例の手術を行いました。
単孔式(たんこうしき)腹腔鏡下手術を開始―おへそからの手術も―
また、より傷の小さな手術をめざして、単孔式腹腔鏡下手術を昨年11月から開始しています。「単孔式」とは名前の通り、お腹につく傷は臍(へそ)の1カ所だけです。臍を1.5cmほど切開し手術をしますので、手術後の傷跡はほとんどわからなくなります。2010(平成22)年2月の「第1回単孔式腹腔鏡手術研究会」でも発表しており、現在では軽症の胆石症や虫垂切除、腸閉塞症に導入しています。
腹腔鏡下手術についてのお問い合わせは、洛和会音羽病院 外科の武田、西崎までどうぞ。
医員 西ア 大輔 副部長 武田 亮二
■お問い合わせ
洛和会音羽病院 外科 武田・西崎 075(593)4111(代)
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洛和会音羽病院 予約センター 0120(489)300
(『おとまるクン』2010年8月号より)
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