2011年08月02日

第60回らくわ健康教室「大腸のカメラ検査を受けましょう」

7月21日に開かれたらくわ健康教室は、洛和会音羽病院 副院長で、消化器病センター 所長、医師の趙 栄済(ちょう えいさい)が、大腸がんと、その早期発見や治療に効果を発揮する「内視鏡」について講演しました。大腸がん患者は、今後も増加傾向にあり、早期の発見が重要として、「便潜血検査もあるが、大腸のカメラ検査は極めて有効です」と強調。聴講した多くの方が「受けてみよう」と話していました。


趙講師の講演要旨は次のとおりです。

Okp7212920大腸のがんは、今も増加傾向にありますが、2020年には、男性は肺がん、女性は乳がんとともに上位を占めると予想されており、早期発見が極めて重要です。




大腸がん検診の実施方法
厚生労働省では、老人保健事業に基づき、大腸がん検診でのスクリーニング検査について次のように提言しています。

  1. 検査方法は、免疫法便潜血検査2日法とする。
  2. 対象者は、40歳以上の者とする。
  3. 検診の受診間隔は、年に1回とする。

精密検査は?

  1. 全大腸内視鏡検査を第一選択とする。
  2. S字結腸内視鏡検査と、注腸X線検査の併用による検査は、全大腸内視鏡検査が困難な場合に限り、次善の方法として実施。
  3. 注腸X線検査単独による精密検査は勧められない。
  4. 精密検査として、再度、便潜血検査をして、その結果のみで大腸がんの有無を判定することは勧められない。

大腸内視鏡(カメラ)検査のポイント

 ● 査と治療は分けます

  1. 検査の際は、ポリープや腫瘍などをできるだけ見落とさないように、大腸全体をくまなく、集中して診ます。
  2. ポリープの治療は、入院していただき、万全の体制で臨みます。「ポリープがあるからとる」ではなく、ほかに重大な病変がないか、注意して診ることが必要です。また、ポリープも1個だけとは限りません。

 ● 前処置が大事です

  1. 前日午後7時ごろまでに夕食を終え、午後8時〜9時ごろに薬を飲みます。
  2. 当日は、朝から飲食は何もしないでください。早朝から、決められた薬を2リットル飲んでいただきます。(腸の中をきれいにすると、十分な観察ができます)

大腸がん
 
 早期大腸がん(粘膜下層までに留まるがん)は、治癒率が高い。
 

 早期大腸がんの治療方針

  1. 大腸がんは、「粘膜下層軽度浸潤がん」までと診断した場合には、積極的に内視鏡的切除術を施行する。
  2. 最終治療方針の決定には、詳細な組織学的検討が必要である。

大腸内視鏡など消化器内視鏡関連の偶発症での死亡率は、0.001%しかありません。洛和会音羽病院 消化器内科・消化器病センターは、万全の術前準備と、インフォームドコンセント(説明と同意)を行い、「最高の診療内容を、受診される方の立場で」行っています。ぜひ、大腸のカメラ検査を受けてください。


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