子宮頸がんの進行期は次のような0期〜W期に分類されます。
子宮頸がんの治療法には、手術療法、放射線療法、および抗がん剤による化学療法がありますが、がんの拡がりの程度(病期)に応じて適切な方法が選択されます。
手術治療には、がんが見つかった子宮の頸部組織を円錐状に切除する円錐切除術、がんに侵された子宮を摘出する単純子宮全摘出術、 そして、がんがある子宮と膣の一部を含め、がんを取り囲む組織を骨盤壁近くから広い範囲で切除する広汎子宮全摘出術があります。広汎子宮全摘出術では子宮頸がんに関連する所属リンパ節も同時に切除します(リンパ節郭清)。
放射線治療では、がん細胞を殺し、腫瘍を縮小するためにX線や高エネルギー線が用いられます。化学療法はがん細胞を殺すための抗がん剤を使用します。
病後の見通しはがんの拡がりの程度によって差があります。5年生存率は治療法や施設によって多少の差はありますが、0期ではほぼ100%、T期では約90%、U期では約70%、V期では約50%、W期では約20%とされています。早期発見のために定期的な検査受診をお勧めします。
(洛和会音羽病院 産婦人科・総合女性医学健康センター 所長 佐川 典正)
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