2013年02月15日

第130回らくわ健康教室「怖くない! 歯科治療」

1月16日に開かれた第130回らくわ健康教室は、「怖くない! 歯科治療」と題して、洛和会音羽病院 京都口腔健康センター 歯科麻酔科 部長で歯科医師の谷本愛が講演しました。


概要は以下のとおりです。

P_lecturer 歯科麻酔医とは
歯の治療というのは多かれ少なかれ恐怖心を伴うものです。まして、過去に痛い経験をしたり、治療中に気分が悪くなったなどということがあると、ますます足が遠のきがちです。なかには、恐怖心の程度が強くて治療を受けることができない方や、認知症や発達障害や自閉症などがあり口を開けることができない方、小さなお子さまでじっと座って治療を受けることができない方もいらっしゃいます。そういう方たちも安心して治療を受けられるようにお手伝いするのが私たち歯科麻酔医の役割です。 

歯と全身の病気
ところで、口腔内の二大疾患は虫歯と歯周病です。最近、口腔内と全身疾患との関係が取り沙汰されています。口の中のばい菌が肺に入って誤嚥性肺炎の原因になったり、血流に乗って心臓の病気を引き起こすこともあります。そういった病気を防ぐために、歯の定期検診を受け、歯科治療を受け、口腔内を清潔に保っておく必要があります。

歯科治療の条件
歯を治療するためには、歯を削る機械や、水や唾液を吸う器具を口の中に入れる必要があります。また、詰め物をする時やかぶせをつける時には、唾液がかからないように歯を乾燥させる必要があります。従って、歯の治療をしっかり受けていただくためには頭を動かさない、口を開ける、唾液に触れない、という3つの条件が必要です。しかし、最初に述べたような理由がある方はこの3つの条件を満たすことが難しくなります。

麻酔による歯科治療
そこで、快適に歯科治療を受けていただくために、麻酔で眠っていただくという方法があります。麻酔は2つの方法があります。全身麻酔と静脈内鎮静です。
全身麻酔は完全に眠った状態で治療を受けることができます。当日の朝に病院へお越しいただき、治療後は2〜3時間程度の休憩を取れば帰宅することができます。
静脈内鎮静はうとうと眠っている間に治療を受けることができます。全身麻酔と同じで特に入院の必要はなく、1時間程度の休憩を取れば帰宅することができます。
どちらの方法で行うかは患者さまのお体の状態や治療内容によって決定します。

安全性について
歯科治療で全身麻酔? と思われるかもしれません。統計では麻酔のみが原因で死亡したケースは4万人に1人です。以前は治療を受けることが難しい方はみんなで押さえつけたり、抑制具を使用して治療することが主流でしたが、歯科治療中の死亡事故も起こっています。ですから、麻酔を避けて抑えて治療することが必ずしも安全とは言えません。安全で快適な治療を受けていただくために、麻酔を行う場合は事前に検査と診察を受けていただきます。その結果、問題がなければ麻酔をして治療を受けていたくことができます。

洛和会音羽病院で全身麻酔・静脈内鎮静で治療を受けるには
かかりつけの先生に紹介状を書いていただくか、直接お電話でお問い合わせください。
まずは検査の日を決定します。検査の結果に問題がなければ、麻酔をして治療する日を決定します。

虫歯や歯周病による身体への悪影響を防ぐためには、普段から歯磨きをし口腔内を清潔に保っておくことが重要です。定期的に歯科を受診し、治療を受けることも大切です。その時に歯科治療が怖いと思われたら、私たちにご相談ください。


ほかのらくわ健康教室の記事はこちら⇒らくわ健康教室 講演録

カテゴリー:らくわ健康教室 | 更新情報をチェックする