2013年05月24日

第140回らくわ健康教室【介護版】「我が家の防火救急安全対策 〜自宅で安心して過ごすために〜」

4月4日開催の第140回らくわ健康教室で、「我が家の防火救急安全対策 〜自宅で安心して過ごすために〜」と題して、洛和会ヘルスケアシステム 洛和会本部総務室 室長の衣川 邦夫(きぬがわ くにお)が、京都市消防局から情報提供を受けた資料などに基づき、お話ししました内容を紹介します。


概要は、以下のとおりです。

P_lecture今回は、高齢者世帯が増えている実情を踏まえて、京都市内の火災の実態や、火災を出さないための注意や工夫、京都市の救急発生状況などについて、京都市消防局から情報提供を受けた資料などに基づき、お話しします。

京都市内の火災発生状況

京都市内では、2012(平成24)年中に270件(前年比55件増)の火災があり、うち建物火災が210件(前年比30件増)で、住宅火災は135件(前年比11件増)だったそうです。
火災による死者は、15人(前年比1人増)で、放火自殺者(巻き添えおよび放火殺人の犠牲者含む)を除くと10人となり、うち高齢者などが7人で70%を占めたそうです。
火災原因別では、放火(疑い含む)57件(前年比16件増)、たばこ32件(前年比2件減)、天ぷらなべ23件(前年比13件増)、こんろ20件(前年比4件増)、暖房器具17件(前年比3件増)、ろうそく12件(前年比4件増)、コード(交通機関内配線除く)12件(前年比7件減)だったそうです。

火災を出さないためには

京都市消防局では、火災を出さないために、次のことを提唱されています。

(1)「放火」に注意

放火による火災を防ぐには、次の「放火防止5カ条」を心掛けましょう。

  1. 家の周りには、燃えやすい物を置かないようにしましょう。
  2. 夜間、建物の周囲や駐車場は、照明を点灯して明るくしましょう。
  3. 空き家、物置には鍵をかけましょう。
  4. 車やバイクなどのボディーカバーは、燃えにくいものを使いましょう。
  5. 地域ぐるみで放火防止に取り組みましょう。

(2)「たばこ」に注意

たばこによる火災を防ぐには、次のことを心掛けましょう。

  1. 寝たばこは、絶対にしない。
  2. 灰皿は、ふちの広い、安定したものを使う。
  3. 灰皿には、水を入れる。
  4. 吸い殻は、確実に消す。
  5. 外出や就寝前は、喫煙場所を確認する。
  6. くわえたばこで家の中を歩き回ったり、家事をしない。
  7. 吸い殻を捨てるときには、水をかけるとともに、確実に消火できていることを確認してから捨てる。

(3)「こんろ」に注意

こんろによる火災を防ぐには、次のことを心掛けましょう。

  1. 火を付けたままで、その場を離れない。
  2. 点火後は、炎を確認し、調整する。
  3. こんろの周りに燃えやすい物を置かない。
  4. こびりついた油汚れなどは、こまめに掃除する。
  5. 傷んだり古くなったガスホースは、早めに取り替える。
  6. 衣服のそで口など、着衣着火に気を付ける。

(4)「ストーブ」に注意

ストーブによる火災を防ぐには、次のことを心掛けましょう。

  1. ストーブの周りに燃えやすい物を置かない。
  2. 壁やカーテンなどとは、十分な距離をとる。
  3. 外出や就寝前には、必ず火を消す。
  4. 近くにスプレー缶などを置かない。
  5. ストーブで洗濯物を乾かさない。
  6. 火を付けたままで、給油をしない。
  7. 給油タンクのふたは、緩みのないよう確実に締め付けた後、セットする。

(5)「ろうそく・線香」に注意

ろうそくなどからの火災を防ぐには、次のことを心掛けましょう。

  1. ろうそくや線香に火を付けたときは、その場を離れない。
  2. ろうそく立ては、安定した物を使用する。
  3. ろうそくや線香の周りに燃えやすい物を置かない。
  4. マッチなどの燃えかすは、確実に始末する。
  5. ろうそくの形をした電灯の使用も検討しましょう。

(6)「電気器具・コード」に注意

電気器具などによる火災を防ぐには、次のことを心掛けましょう。

  1. コードをタンスなどの下に敷いたままにしない。
  2. 劣化、破損したコードやプラグを使用しない。
  3. たこ足配線をしない。
  4. コードを束ねたまま使用しない。
  5. プラグは、長時間コンセントに差し込んだままにせず、時々、乾いた布で掃除する。
  6. 電気配線の素人工事はしない。

京都市内の救急発生状況

京都市内の救急出動件数は、毎年増え続けているそうです。
2012(平成24)年中の救急出動件数は、77,997件(前年比860件増)とのことです。
これは、1日平均213件、6.8分ごとに1件出動した計算になります。
事故種別は、急病(64.8%)、一般負傷(14.5%)、交通(11.4%)とのことです。
傷病程度別は、軽症(65.3%)、中等症(30.6%)、重症(3.3%)とのことです。
救護された人のうち、高齢者は、52.1%とのことです。

入浴中の事故に注意

入浴中の死亡事故件数が、2012(平成24)年は130件となり、そのうち117件が高齢者で、9割を占めているそうです。

入浴中の事故を防ぐために、京都市消防局では次のことを呼び掛けられています。

  1. 日ごろの体調管理
  2. 高齢者の入浴時は、家族が声を掛ける
  3. 浴室全体を暖めて、高温の入浴を避ける
  4. 浴室内に警報ベルを設置する

救命の連鎖

急変した傷病者を救命し、元通りの生活をできるようにするために必要となる一連の概念を「救命の連鎖」というそうです。
救命の連鎖は、
心停止の予防
心停止の早期認識と119番通報
一次救命処置(心肺蘇生法とAED<自動体外式除細動器>の使用など)
二次救命処置と心拍再開後の集中治療
の4つの輪がつながっており、この4つの輪を途切れなく、すばやくつなげることで救命効果が高まるそうです。
最初の3つの輪は、そばにいるあなたにしかできません。もしものときのために、心肺蘇生法とAEDを使用する一次救命処置の講習を受けておくようにしましょう。

心停止の予防

成人の突然死の予防

成人の突然死の主な原因は、急性心筋梗塞や脳卒中だそうです。突然死を防ぐためには、初期症状に気付き、少しでも早く病院で治療することが重要だそうです。

ためらわず救急車を呼んでほしい症状
〜成人の場合〜


《頭》

  • 突然の激しい頭痛
  • 突然の高熱
  • 支えなしでは立てないぐらい急にふらつく

《顔》

  • 顔半分が動きにくい、あるいはしびれる
  • ニッコリ笑うと口や顔の片方がゆがむ
  • ろれつがまわりにくい、うまく話せない
  • 視野が欠ける
  • 物が突然二重に見える
  • 顔色が明らかに悪い

《胸や背中》

  • 突然の激痛・急な息切れ、呼吸困難
  • 胸の中央が締め付けられるような、または圧迫されるような痛みが2〜3分続く
  • 痛む場所が移動する

《腹》

  • 突然の激しい腹痛
  • 持続する激しい腹痛
  • 吐血や下血がある

《手足》

  • 突然のしびれ
  • 突然、片方の膝や足に力が入らなくなる

《意識の障害》

  • 意識がない(返事がない)またはおかしい(もうろうとしている)
  • ぐったりしている

《けいれん》

  • けいれんが止まらない
  • けいれんが止まっても、意識が戻らない

《けが・やけど》

  • 大量の出血を伴う外傷
  • 広範囲のやけど

《吐き気》

  • 冷や汗を伴うような強い吐き気

《飲み込み》

  • 食べ物をのどにつまらせて、呼吸が苦しい
  • 変な物を飲み込んで、意識がない

《事故》

  • 交通事故にあった(強い衝撃を受けた)
  • 水におぼれている
  • 高所から転落

◎そのほか、いつもと違う場合、様子がおかしい場合

小児(15歳未満)の突然死の予防

小児(15歳未満)の突然死の主な原因は事故だそうです。日常生活のなかで十分に注意し、事故を未然に防止することが大切だそうです。

ためらわず救急車を呼んでほしい症状
〜小児(15歳未満)の場合〜


《頭》

  • 頭を痛がって、けいれんがある
  • 頭を強くぶつけて、出血が止まらない、意識がない、けいれんがある

《顔》

  • くちびるの色が紫色で、呼吸が弱い

《胸》

  • 激しい咳やゼーゼーして呼吸が苦しく、顔色が悪い

《おなか》

  • 激しい下痢や嘔吐で水分が取れず、食欲がなく、意識がはっきりしない
  • 激しいおなかの痛みで苦しがり、嘔吐が止まらない
  • 便に血がまじった

《手足》

  • 手足が硬直している

《意識の障害》

  • 意識がない(返事がない)またはおかしい(もうろうとしている)

《じんましん》

  • 虫に刺されて、全身にじんましんが出て、顔色が悪くなった

《生まれて3カ月未満の乳児》

  • 乳児の様子がおかしい

《けいれん》

  • けいれんが止まらない
  • けいれんが止まっても、意識がもどらない

《やけど》

  • 痛みのひどいやけど
  • 広範囲のやけど

《飲み込み》

  • 変な物を飲み込んで、意識がない

《事故》

  • 交通事故にあった(強い衝撃を受けた)
  • 水におぼれている
  • 高所から転落

◎そのほか、いつもと違う場合、様子がおかしい場合

心停止の早期認識と119番通報

突然倒れた人や反応のない人を見つけたら、心停止を疑い、早期に119番通報をすることが大切だそうです。119番通報の電話を通して、その場で心肺蘇生法などの指導を受けることができるそうです。

一次救命処置

一次救命処置には、心肺蘇生法(胸骨圧迫、気道確保、人工呼吸)とAEDの使用があるそうです。

一次救命処置(心肺蘇生法とAEDの使用など)を学び、お互いに助け合いましょう

洛和会ヘルスケアシステムでは、「一次救命処置」の心肺蘇生法とAEDの使用方法などの講習会を開催しています。

講習会の概要

場所(会場)
洛和会音羽病院洛和会丸太町病院洛和ヴィラアエル洛和ヴィラ桃山洛和ヴィラ大山崎

日時
会場により異なりますのでお問い合わせください

所要時間
3時間

講習内容
一次救命処置(心肺蘇生法とAEDの使用など)の要領(講義と実技)

費用
無料

お申し込み
洛和会ヘルスケアシステム 洛和会本部総務室
担当:奥田・衣川
:075(593)4111(代)

皆さまの受講をお待ちしています。

≪参考文献≫

  • (財)京都市防災協会発行「京都消防」平成25年4月号
  • 京都市消防局市民安全課発行「防火アドバイザーハンドブック」
  • 京都新聞2013年(平成25年)1月27日版
  • 京都市消防局発行「普通救命講習」パンフレット


ほかのらくわ健康教室の記事はこちら⇒らくわ健康教室 講演録



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