2014年03月10日

第165回らくわ健康教室「あなたの食べ方、だいじょうぶ? 〜知っているようで知らない食品知識〜」

10月9日開催の第165回らくわ健康教室は、「あなたの食べ方、だいじょうぶ? 〜知っているようで知らない食品知識〜」と題して、洛和会音羽病院 栄養科 係長で管理栄養士の小藪 敬子(こやぶ けいこ)が講演しました。


概要は以下のとおりです。

P_lecture はじめに

最近の食品表示は「ゼロ表示」がブームですね。例えば「糖類ゼロ」「糖質ゼロ」「コレステロールゼロ」「脂質ゼロ」「保存料ゼロ」「カフェインゼロ」「プリン体ゼロ」「カロリーゼロ」・・・などがあります。
ゼロ表示のほかにも、「減塩○○」「塩分控えめ」「シュガーレス」「カロリーオフ」「○○オフ」・・・などもあります。
でも、それぞれの違いが分かりますか? 糖類ゼロと糖質ゼロは違うのでしょうか? (ちなみに、糖類でも糖質でも、100mlあたり0.5g未満なら「ゼロ」と基準値が定められています)
本日は、食品表示をもとに、食品の選び方のポイントをお話しします。

糖類は糖質の一部です

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<「糖類ゼロ」とは>

  • 添加物としての基準値内の甘味料を使用。
  • ゼロ表示の基準値内の糖類を使用。

<「糖質ゼロ」とは>

  • ゼロ表示の基準値内の糖類を使用。
  • ゼロ表示の基準値内の甘味料を使用。
  • ゼロ表示の基準値内の糖類+甘味料を使用。

迷ったら「糖質ゼロ」を選んだほうが無難です。また、「ゼロだから大丈夫」ではなく、「ゼロでも適量」を心掛けてください。

糖には、さまざまな種類があります

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こんな表示は必要でしょうか

あるメーカーが、ごま油の表示に「ごま油」「コレステロール0ごま油」と2種類の表示をしています。でも、コレステロールは動物性油脂には含まれますが、植物性油脂には含まれません。
ごま油は植物性油脂なので、どちらを選んでもコレステロールはゼロです。
私たち消費者は、ついつい「コレステロールゼロ」のほうが体に良い気がして選びがちですが、惑わされないように商品を選ぶ必要があります。

食品のラベル表示を読みましょう

スーパーやコンビニで食品を購入する際は必ず、パッケージの表か裏に表示されている原材料と栄養成分表をチェックしましょう。
加工食品には原材料の表示義務があります。栄養成分表示は健康増進法で定められたもので、エネルギー、タンパク質、脂質、炭水化物、ナトリウムは、表示が必須です。

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<栄養成分表のチェックポイント>

どんな成分を取ったのか、どれだけのカロリーを摂取したのかを把握しましょう。
特に「塩分」には注意する必要があります。
健康のためには一日の塩分摂取量は「6g」が目標です。
食品ラベルには「ナトリウム」として表示されていることが多いので、次の計算式で塩分量を計算しましょう。

塩分相当量(g)=ナトリウム量(r)×2.54/1000

ナトリウムは、「Na」などと表示されていることもあります。
炭水化物は、糖質と食物繊維でできています。糖類や糖質と書かずに炭水化物と表示している食品もあります。

ゼロと表示して良い基準は?

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減塩食品・無塩食品について

<減塩食品とは>

通常食品の50%以下に食塩が減らされたものです。
「塩分控えめ」「甘塩」「薄塩」と言う言葉に惑わされないようにしましょう。これらの多くは、70%ぐらいの塩分が残っていると思われます。

<無塩食品とは>

無塩バター、無塩マーガリン、無塩パン、無塩ハム、無塩ソーセージなどがあります。
「無塩」食品のなかには、ナトリウムをカリウムに置き換えている食品もあります。腎臓が悪い方は、カリウム摂取に注意が必要ですので、食品表示でカリウムのチェックをしてください。

機能性表示制度 「栄養機能食品」と「特定保健用食品(トクホ)」

<栄養機能食品とは>

高齢化やライフスタイルの変化などにより、通常の食生活を行うことが難しく、1日に必要な栄養成分を取れない場合に、その補給・補完に利用してもらうための食品です。ビタミン、ミネラルに限定されていて、計17種類について国の基準量を含んでいる食品を指します。
1日あたりの摂取目安量に含まれる栄養成分量が、国が定めた規格基準に適合している場合、その栄養成分の機能の表示ができます。定められた注意喚起表示などを適正に表示しなければなりませんが、国への許可申請や届け出は必要ありません。

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注意が必要なのは、ビタミンやミネラルの量は適正でも、栄養機能食品はエネルギーに関する規定ではないので、たくさん取ると、エネルギーオーバーになる可能性があります。

<特定保健用食品(トクホ)とは>

「体に脂肪がつきにくい」「お腹の調子を整える」「虫歯の原因になりにくい」など、特定の保健の用途表示を消費者庁が許可した食品で、パッケージにマークが付いています。
特定保健用食品も“表示”の一つであり、消費者が食品を正しく選択するための制度です。一定の基準を満たしたものであることを国が認めた食品で、アレルギーがない限り副作用はありません。しかし、あくまで食品であって「薬ではない」ので、効果があるかどうかは人によって違います。

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体に良い食べ物ってなんでしょう?

「体に良い○○」「ヘルシー△△」「□□に効く」・・・とは本当でしょうか? 「健康的な食事」のイメージとして、野菜中心、粗食、肉や脂を控えて魚を取る・・・などのことを想像する方も多いことでしょう。
でも、「粗食」には注意が必要です。
メタボリックシンドローム予防を意識した食事が必要なのは、40〜50歳代の中年期までで、60歳を超えると肉や脂を控えた粗食は、徐々に健康にとって害が大きくなります。
元気に生活を楽しむには、食事が大切です。肉や脂の不足は老化を早めます。

実際に、どのような食事を取ればいいのでしょう?

大切なのは、食品の「バラエティー」です。
以下に示す「10食品群」をまんべんなく食べることを目標にすれば、面倒なカロリー計算などを考えなくても、自然に栄養状態が良くなる食事になります。そのための一つのツール(道具)として、「栄養機能食品」や「トクホ」といった食品を利用することは良いことだと思います。

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バランス良く食べましょう

「食事療法」という言葉があります。食べ物を通して病気を治したり、予防したりしようという考え方です。手術や薬でしか治せない病気もありますが、バランスのとれた食事をきちんと取ることで、病気は予防でき、治すこともできます。

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このうち、主食は1食1品を、副菜は毎食2、3種類を取るよう心掛けましょう。

おわりに

「これだけを食べれば良い」という食べ物はありません。バランスよく食べることが基本です。
体に良い食品を食べるというより、「体に良い食べ方」をしてください。

質疑応答より

Q:朝食を抜けとか、肉を食べるなとか、栄養情報が入り乱れて悩みます。
A:食事は、自分に合ったやり方でいいと思いますが、基本は1日3食です。朝食を食べない習慣の方でも、朝起きてから、果物でも野菜でもいいから少しでも取って、体を目覚めさせてください。1日のサイクルをつくることが大切です。

Q:糖質制限ダイエットは効果がありますか?
A:確かに痩せますが、絶対安全だという報告は出ていません。医師の厳格な指示のもとに行うなら良いですが、自分の判断で行う場合は、1〜2年でやめてください。

Q:精進料理は栄養学的にはどうですか?
A:だめではないと思いますが、カロリーが少なめになるため、元気が出にくいのではないでしょうか。

Q:生野菜より炊いたほうがいいのですか?
A:生でも問題ありません。ただ、量が食べられませんし、体を冷やすこともありますので、炊いた野菜も取られたらいいでしょう。


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