2015年08月06日

第230回らくわ健康教室【介護版】
「あなたのまちの地域包括支援センター」

3月4日開催のらくわ健康教室は、「あなたのまちの地域包括支援センター」と題して、大津市 中あんしん長寿相談所 社会福祉士の河原 千尋(かわはら ちひろ)が講演しました。

概要は以下のとおりです。

ブログ用IMG_1598.jpg高齢化の進展

高齢化の進展は日本社会に共通する課題ですが、大津市の場合も同様です。2025年には、団塊の世代(1947年〜49年生まれ)が揃って75歳以上となり、推測では、市人口の約17%にあたる約5万8,000人を75歳以上が占めることになります。2010年と比べると、1.8倍に膨れ上がる見込みです。
高齢化は、数だけの問題ではありません。高齢夫婦だけの世帯や、単身高齢者世帯も増加し、介護を要する高齢者の増加も予想されます。直近のデータによる高齢化率や要介護認定率は以下のとおりです。

※以下の画像は全てクリックすると大きいサイズで見ることができます。

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地域包括支援センターとは

介護保険法は設置目的を「地域住民の心身の健康の保持および生活の安定のために必要な援助を行う事により、その保健医療の向上および福祉の増進を包括的に支援する事」とうたっています。
わかりやすく言うと、地域包括支援センターは、高齢者ための介護や福祉の相談窓口です。地域の高齢の方が、自分の住み慣れた地域で暮らし続けることを応援しています。来所・電話・訪問での相談もできます。
大津市には市内7カ所に地域包括支援センター(愛称・あんしん長寿相談所)が設置されています。

地域包括支援センターの役割

地域の高齢者への総合的な支援として、

  1. 総合相談・支援
  2. 権利擁護・虐待早期発見・防止
  3. 包括的・継続的ケアマネジメント
  4. 介護予防
という4つの柱があります。

<総合相談>
高齢者の方やご家族、近隣に暮らす方の介護に関する悩みや問題に対応します。介護に関する相談や心配事、悩み以外にも、健康や福祉、医療や生活に関することなど、何でもご相談いただけます。

ひらめき相談例を挙げてみると

  • ご本人からの相談例:
    「膝も腰も痛い。重いものを持てない。誰か掃除とか手伝ってくれないかな…」「家の中でよくこけてケガしてしまう。手すりを付けたいなあ…」
  • ご家族からの相談例:
    「母親が介護が必要な状態になったので相談したい」「家では介護が大変。施設に入れないかな」「父親のもの忘れがすすんでいるみたいだ。お金の管理が心配」
  • 民生委員さんからの相談例:
    「最近○○さんを見かけない。何かあったのかな?」「認知症かもしれない」「○○さん、うまく介護保険が利用できていないみたい」「一人暮らしで大変そう。訪問してあげてほしい」

相談を受けた場合、例えば以下のような対応をします。
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ひらめきこんな相談に対応しました

  • 70歳代女性。一人暮らし。膝の痛みが強く、整形外科に通院。よく転倒しており、傷が絶えない。

    訪問して状況を確認。膝の痛みで足を引きずるように歩行。敷居程度の段差でつまずいている。買い物も数日行けていないことを確認。

    介護保険の説明、申請代行を行う。

    ケアマネジャーの調整、介護保険でのヘルパー支援、住宅改修の相談につなげた。

<権利擁護、虐待早期発見・防止>
高齢者の皆さまが生き生きと暮らすために、さまざまな権利を守ります。成年後見制度の紹介や、虐待の早期発見、消費者被害への対応などを行います。

ひらめきこんな相談に対応しました

  • 担当ケアマネジャーからの報告あり。
    「認知症の診断を受けている80歳代の女性。50歳代の長男と二人暮らしだが、デイサービス利用のときに体にあざを発見した。叩かれているのではないか…」

    デイサービス利用時に本人と面会し、アザを確認。本人に聞くと「家で長男に叩かれた。帰りたくない」「いつも叩かれる。強い」と言う。

    緊急保護のあと、長男に面会。「介護量が増えて大変になっている。夜も寝ずに大声を出すので寝られない」ことを知る。

    介護サービスを調整し、長男の負担を軽減、虐待を防止した。
権利擁護では、成年後見制度が方策の一つです。認知症や精神疾患などにより判断能力の低下がみられる場合に、適切な介護サービスの利用や金銭的管理、法律的行為が行えるよう、支援する代理人をつける制度です。このほか、悪質な訪問販売や住宅リフォームなど高齢者を狙った悪質事案が増えているため、市の消費生活センターと連携し、適正なサービスが利用できるように支援したり、高齢者の被害を未然に防ぐよう努めています。

<包括的・継続的ケアマネジメント>
以下のようなイメージで、地域のネットワークづくりに取り組みます。

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<介護予防>
要支援1・2と認定された方は、介護保険の介護予防サービスを利用できます。支援や介護が必要となる可能性が高いと判断された人は、介護予防事業を利用できます。介護の相談以外でも、気軽に集まれるサロンづくりにも力を入れています。

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希望がかなう老後へ

最期の日まで自宅で過ごしたいと思う人は多いでしょう。大津市の調査では、「最期まで在宅療養を希望するか? また実現すると思うか?」との問いに、希望するが実現は難しいと答えた人が64.5%に達しています。理由は、家族に負担を掛ける(81.3%)、病状が急変したときの対応が不安(51.7%)…となっています。最期まで家で過ごしたいが、実際は難しいだろう、と多くの人が思っているようです。
地域包括支援センターは、医師・歯科医師・薬剤師・栄養士・訪問看護師・病院相談員・ケアマネジャーなど多職種の連携で、高齢者がいつまでも住み慣れた自宅で暮らせるように支援します。
心配なことがあったり、心配な人がいれば、担当の地域包括支援センターへご相談ください。身近な相談窓口として、ぜひお気軽にお立ち寄りください。

ほかのらくわ健康教室の記事はこちら⇒らくわ健康教室 講演録3



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