2015年08月06日

らくわ健康教室「運動器を鍛えよう! 〜健康寿命を延ばすために〜」

6月12日開催のらくわ健康教室では、「運動器を鍛えよう! 〜健康寿命を延ばすために〜」と題して、丸太町リハビリテーションクリニック 院長 兼 洛和メディカルスポーツ京都丸太町 所長の盛房 周平(もりふさ しゅうへい)が講演しました。

概要は以下のとおりです。

7359.jpgはじめに
2015(平成27)年4月にオープンした丸太町リハビリテーションクリニックと洛和メディカルスポーツ京都丸太町は、病気入院後のリハビリテーション(以下、リハビリ)が必要な方々から、健康志向の方、競技復帰をめざすスポーツ選手まで、さまざまな方が対象です。心臓の悪い方や持病のある方も、医師の診断をもとに作成されたメニューに従って、安心してリハビリに取り組める施設です。運動器を鍛えるのは、どのような状態の方にとっても大切です。

運動器とは
人間の身体を維持する機能には、呼吸器(気管や肺)、循環器(心臓や血管)、消化器(胃や腸)と共に、自分の体を自由に動かすための機能である運動器(骨や関節、筋肉や神経)があります。運動器は、自動車で言えばエンジンやタイヤのようなもので、各パーツのどれが壊れても、体はうまく動きません。

健康寿命とは
日常生活で、支援や介護を必要とせず、自立して生活できる期間のことです。日本人の平均寿命は、男性が79.5歳、女性が86.3歳で、健康寿命はこの平均寿命より、男性は約9年、女性は約12年下回ります。健康寿命を平均寿命に少しでも近づけるのに、運動器を鍛えることは大きな効果があります。

ロコモとは
運動器の障がいのために移動機能の低下を来した状態を「ロコモティブシンドローム(通称ロコモ、和名:運動器症候群)」と言います。ロコモは、骨、関節、軟骨、椎間板といった運動器のいずれか、もしくは複数に障がいが起き、歩行や日常生活に何らかの障がいを来している状態です。2007(平成19)年に、日本整形外科学会は、超高齢社会・日本の未来を見据え、この「ロコモ」という概念を提唱しました。

ロコチェック
次のような症状が一つでも当てはまれば、ロコモの心配があります。

  1. 片脚立ちで靴下がはけない。
  2. 家の中でつまずいたり滑ったりする。
  3. 階段を上がるのに手すりが必要である。
  4. 掃除機の使用や布団の上げ下ろしなど、家の中のやや重い物を持つ仕事が困難である。
  5. 2kg程度の買い物をして、持ち帰るのが困難である。
  6. 15分ぐらい続けて歩くことができない。
  7. 横断歩道を青信号の間に渡り切れない。

ロコモを予防する 
ロコトレ(トレーニング)をしよう👟
しっかりとリハビリに励むと、かなり元気になります。片脚立ちやスクワットをしましょう。まずは、無理をしない程度に行うことです。

※以下の画像は全てクリックすると大きいサイズで見ることができます。
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食生活でロコモ対策🍴

望ましい食生活を身に付けましょう。次の「食生活指針」10項目を参考にしてください。

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ロコモと要介護
要介護になった原因を調べてみると、ロコモと関係する関節疾患や骨折・転倒、脊髄(せきずい)損傷が、脳卒中より多いことがわかります。運動器の健康度が悪化するに従って、日常生活の自立度も下がります。ロコモ予防は要介護になることを防ぐためにも大切です。

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骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とは
骨は、破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成という二つの働きによって、新陳代謝を繰り返しています。この骨吸収と骨形成のバランスが保たれている状態が健康な骨です。骨は20歳ぐらいが一番強く、徐々に衰えます。
骨粗鬆症は、加齢や閉経などの影響で骨吸収が盛んになる一方、骨形成が間に合わないことで骨がスカスカになる疾患です。推計患者数は約780万人〜1,100万人です。女性に多く発症し、高齢になると急増します。転倒が大敵ですので、転ばないように注意しましょう。

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予防・治療のまとめ

  • 食事療法
    1日600r以上のカルシウムとビタミンDなどの摂取を心掛け、栄養バランスのとれた食事をとることが大切です。
  • 運動療法
    運動を行うことによって、骨に刺激が加わり、骨量減少の予防効果が期待できます。また筋肉を鍛えることによって転倒の防止、ひいては骨折の防止にもつながります。
  • 薬物療法
    食事・運動療法を行っても治療効果が期待できない場合には、薬物療法が考慮されます。以前は骨吸収を抑える薬ばかりでしたが、近年、骨形成を促進する薬も出てきました。

サルコペニア肥満
近年、筋肉がやせてくる「サルコペニア肥満」が高齢者で目立ち始めています。見た目は少し小太りなぐらいなのに実は肥満というタイプで、老化で筋肉が衰えたところに脂肪が蓄積します。糖尿病や高血圧などの生活習慣病になりやすくなるほか、寝たきりの原因にもなります。
サルコペニア肥満対策としては、ウオーキングなどの有酸素運動や、筋トレ(スクワット、もも上げ、つま先立ち)、食事の改善(必須アミノ酸やビタミンBを多くとる)が挙げられます。

丸太町リハビリテーションクリニックと、洛和メディカルスポーツ京都丸太町
最初にも述べましたが、両施設は、病気の回復途上の方から、病気の予防や体調管理をめざす方、健康志向の方、競技復帰をめざす方のスポーツリハビリまで、幅広いニーズに応えられる施設です。 
丸太町リハビリテーションクリニックでは、洛和会丸太町病院との連携で、本格的な運動器スポーツリハビリを行います。運動療法、徒手療法、物理療法を用いて、患者さまの機能障害の改善や、活動制限の解決を図り、運動器外傷や運動器障害の発生予防のための指導を行います。
洛和メディカルスポーツ京都丸太町は、医療法第42条の認定を受けた疾病予防(メディカルフィットネス)施設で、健康維持と介護予防を図ります。医師の管理の下、専門スタッフ(健康運動指導士など)による適切な運動療法を提供します。
洛和会丸太町病院からほど近い場所です(京都市中京区西ノ京車坂町12)。ぜひ一度、見学にいらしてください。

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