2016年03月02日

らくわ健康教室【介護版】「訪問リハビリってなに? 〜安心できる生活を〜」

8月21日開催のらくわ健康教室では、「訪問リハビリってなに? 〜安心できる生活を〜」と題して、洛和会音羽リハビリテーション病院 リハビリテーション部 主席係長で理学療法士の石束 紗野香(いしづか さやか)が講演しました。

概要は以下のとおりです。

6239.jpgはじめに
訪問リハビリテーション(以下リハビリ)についてご存じですか? 「病院のリハビリを家ですること?」「寝たきりの方が家でするリハビリ?」など、疑問に思われるかもしれません。本日は、リハビリの流れから訪問リハビリの内容などについてお話しします。

リハビリテーションの流れ
リハビリには、以下の3つの段階があります。
  1. 急性期リハビリ
    病気やけがの治療の直後から、痛みのある状態で行うリハビリ。疾患・リスクの管理に重点を置き、廃用症候群の予防を中心に行います。
  2. 回復期リハビリ
    状態が安定してきた段階で行うリハビリ。多彩な訓練を集中的に行い、日常生活動作の改善を中心に行います。
  3. 生活期リハビリ
    在宅や施設において、獲得された生活機能の維持・改善を中心に行うリハビリ。訪問リハビリやデイサービスはここに属します。
訪問リハビリテーションってなに?
利用される方が住み慣れた地域で安心して日常生活が送れるよう、リハビリの専門家(理学療法士・作業療法士)がご自宅へお伺いして行うリハビリです。日常生活動作や身体機能、住環境に注意しながら行います。
  • 日常生活動作
    実際の生活場面でどのような動きをするか、食事、トイレ、入浴動作などを確認して個々の病気や動きにあった方法、介助方法をお伝えします。
  • 身体機能
    寝たきり予防が大切です。体が弱ってきていないかどうか、スタッフが評価し、適切な運動療法を行います。
  • 住環境
    さまざまな福祉用具などを紹介します。ご利用の際は使い方をお伝えし、必要に応じて練習します。
    ※以下の画像は全てクリックすると大きいサイズで見ることができます。
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    手すりが付いているか、上がりがまちの高さが適切かなどを評価します。高すぎれば、上がりがまちに段差解消のステップを置いて上がりやすくするよう提案するのも、私たちの仕事です。
例えば…Aさん(80歳代女性)の事例
Aさんは、玄関先の段差でつまずき転倒。すぐに救急搬送されましたが、大腿骨骨折の診断で入院し、1週間後に手術を受けました。
  • 病院でのリハビリ:足の筋力回復のための筋力強化訓練
    関節が硬くなってしまうことを防止するための関節運動、歩く練習、階段を昇り降りする練習、浴槽をまたぐ練習
リハビリを受けて退院したAさんですが、自宅では、転倒した恐怖心が残り、動くのが怖くなった
⇒ ベッドで横になっているか、テレビを見て過ごす生活に
⇒ 足の力が落ち、歩行が不安定になってしまう。
そこで訪問リハビリの開始となりました。

<訪問リハビリで行ったこと>
  1. ご自宅で安全に動けるか
    お風呂でのまたぎ動作、ご家族への介助指導、身の回りの動作確認、屋内の歩行練習などを行いました。
  2. 外を歩くことが可能か
    引きこもり防止を目的とした外歩きの練習、段差の練習、安全に歩ける範囲の説明、バランスの練習などを行いました。
  3. 転倒した玄関先の住宅改修
    アプローチに手すりをつけ、上がりがまちに段差解消のステップを設置しました。
  4. 足の筋力維持、再転倒の予防
    自主トレーニングの指導、日常生活のなかで動く機会をもてるよう、家事の提案を行いました。
事例から学ぶ
Aさんのように、ある疾患がきっかけとなり、再骨折や動かないことが続き、徐々に寝たきりになってしまうケースは珍しくありません。
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同じ疾患名でも、受傷時の状況、治療内容、年齢、性別などにより、必要なリハビリは個々に異なります。また、ご自宅やその周辺
の状況、同居されているご家族の有無など、生活環境も個々に異なります。訪問リハビリは、疾患の特性を踏まえ、病院では行えない、ご自宅の環境に合わせたリハビリを提供していくものです。

洛和会ヘルスケアシステムの訪問リハビリテーションのご紹介
ご利用の対象となる方は、日常生活動作や介助方法などに不自由や不安がある方のうち、介護認定を受けておられる方です。医療保険でリハビリを受けておられる方は利用いただけません(併用はできません)。
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<サービス提供区域>
詳細は、各病院訪問リハビリ担当者までお問い合わせください。

体の衰えチェック
ご自身の運動機能チェックをしましょう。以下の7項目のなかで1つでも当てはまれば、ロコモ(運動機能障害)の心配があります。
  1. 2kg程度(1リットルの牛乳パック2個程度)の買い物をして持ち帰るのが困難である
  2. 家のやや重い仕事(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)が困難である
  3. 家の中でつまずいたり滑ったりする
  4. 片脚立ちで靴下がはけなくなった
  5. 階段を上るのに手すりが必要である
  6. 横断歩道を青信号で渡りきれない
  7. 15分くらい続けて歩くことができない
ロコモにならないように、次のような運動をしましょう。それぞれ5回ずつ、無理のないペースで行ってください。
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おわりに
訪問リハビリの最大の目的は、ある疾患をきっかけとして、徐々により多くの介護が必要な状態となってしまわないようにすることです。そして、その方が住み慣れた地域で、その方らしく長く生活を続けていただくことです。皆さまが安心して生活を続けられるようお手伝いするのが訪問リハビリです。



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