2015年10月7日開催のらくわ健康教室では、「ほっとサービス 家事代行 〜在宅サービスの今後を見据えて〜」と題して、洛和ヘルパーステーション山科 介護福祉士の上村 竜介(うえむら りゅうすけ)が講演しました。
概要は以下のとおりです。
◆はじめに
在宅サービスといえば、介護保険制度に基づいたホームヘルプサービスがよく知られていますが、同サービスにはさまざまな制約があります。今回は、ヘルパーができること・できないことをお知らせしたうえで、家事代行サービスについてお話しします。
◆ヘルパーができること・できないこと
以上のように、介護保険制度に基づいたヘルパーサービスには制約が多いことをご理解ください。保険料を納めている加入者への配慮という面もあります。◆はじめに
在宅サービスといえば、介護保険制度に基づいたホームヘルプサービスがよく知られていますが、同サービスにはさまざまな制約があります。今回は、ヘルパーができること・できないことをお知らせしたうえで、家事代行サービスについてお話しします。
◆ヘルパーができること・できないこと
- 頼んだ買い物のついでにビールも買ってきてほしい
⇒生活の必需品にあたらない嗜好品の買い物代行はできません - 頼んだ買い物のついでに化粧品を買ってきてほしい
⇒化粧品も必需品として認められていません - いつもはAスーパーだけれどBスーパーでお肉が特売なので、買ってきてほしい
⇒契約の段階で決めた買い物場所以外には行けません - 部屋の掃除のついでに草むしりもお願いしたい
⇒掃除支援の契約でも、居住に直結した寝室などのほかはできません - ついでに子どもの部屋もお願いしたい
⇒利用者ご本人に直接関わらない家族のエリアはできません。 - 電球の交換をお願いしたい
⇒簡単な電球の取り替え程度ならできます。 - 毎日、掃除に来てほしい
⇒ケアプランで特別に必要が認められている以外はできません。 - 娘と暮らしているのだが、洗濯は代行を頼みたい
⇒同居の家族がいる場合、基本的には生活援助ができません。 - 今出掛けているけれど、買い物に行っておいてほしい
⇒利用者さまが家におられないときはできません。 - 買い物に、今日は私も連れて行ってほしい
⇒ケアプラン外の急な対応はできません。 - ヘルパーのAさんを指名したい
⇒できるだけご希望に添えるよう努めますが、確約はできません。
◆介護認定の仕組み
超高齢社会の日本では、2025年には国民の30%が65歳以上の高齢者になるといわれており、心身の衰えで支援を必要とする人が増えています。
介護保険は、65歳以上の方と特定疾患を患っている40歳〜65歳の方を対象に、必要な支援を行う制度です。
介護保険を利用するには、まず要介護認定を受ける必要があります。役所の担当窓口で、ご本人またはご家族が直接申請できますし、高齢サポート(地域包括支援センター)やケアマネジャー、介護保険施設が代行申請することもできます。申請後、所定の手続きを経て、要介護認定がなされます。非該当の人を除き、軽い方から要支援1、要支援2、要介護1〜5の7段階に分かれ、各段階に適したサービスが受けられます。
※以下の画像は全てクリックすると大きいサイズで見ることができます。
◆介護サービスと介護予防サービス
現在は、要支援1・2の人は「介護予防サービス」を、要介護1〜5の人は「介護サービス」を利用できます。
このうち介護予防サービスは、ヘルパーが利用者さまの活動の一部をお手伝いすることで、利用者さまの自立を促す支援ですが、法の改正により2017年度からは介護保険制度から外れる方向です。市町村が相応の自立支援を行うことになっていますが、まだ詳細はこれから詰めていく段階です。
介護サービスは、これまで通り要介護1〜5の人を対象に実施されます。ただし、サービスの内容は変わっていく可能性があります。
◆介護サービスとは
要介護1〜5の人を対象に、可能な限りご自宅で暮らすことを目標にヘルパーが支援します。入浴、排泄、食事の介助などを行い、個々の能力に応じた日常生活の維持をめざします。身体介護のほか、一人暮らしの利用者さまなどの場合は、生活全般にわたる家事などの援助(生活援助)も行います。具体的な援助内容は、担当のケアマネジャーがご本人やご家族と話し合ったうえで決め、契約書を交わします。
身体介護には、このほか、ご家庭からデイサービス施設などへの送り出し(着替え、身支度、持ち物確認、玄関までの移動)や迎え入れも含まれます。
生活援助を利用できるのは、利用される方が一人暮らしの場合や、利用者さまのご家族に障がいや疾病がある場合、そのほか、やむを得ない事情により、家事を行うことが困難な場合です。
◆洛和会ヘルスケアシステムの生活支援(家事代行)サービス
今までの「介護保険対象外サービス」を含め、有料で提供するサービスです。2015(平成27)年1月から、洛和ヘルパーステーション山科で始めました。京都市山科区で、40歳以上で在宅で生活されている方々を対象に、介護認定の有無に関わらず家事代行サービスを提供します。料金は、1時間まで3,240円、それ以降は30分ごとに1,620円追加となります。
以下のようなサービスが可能です。
- 掃除:
掃除機掛け、拭き掃除、掃き掃除、トイレや浴室などの水回り掃除 - 台所:
食器や調理器具の洗いや片付け、簡単なレンジまわりの掃除 - 付き添い:
通院の付き添い、映画や地域のイベントへの付き添い、買い物・外出の付き添い、退院時の付き添いなど - 食事の準備
- 買い物:
買い物の代行 - 入院中のお世話:
家に着替えを取りに行くことや、洗濯、洗濯物干し、アイロン掛け - 退院後のお世話:
入浴介助など - そのほか:
季節の衣替えや押し入れの整理、冷暖房器具の出し入れなど
このように、介護保険によるヘルパーのサービスより、幅広いサービス提供ができます。
家事代行サービスでできないことは以下のとおりです。
◆洛和会ヘルスケアシステムが行うサービスならではの特徴
家事代行サービスは、一般の企業や、家政婦派遣などの業界でも行われています。ただ、当会の特徴は、医療と介護の後ろ盾があることです。介護保険を利用してヘルパーサービスを受けておられる方は、不足する点があればその分を家事代行サービスで補えます。要介護以前の段階で家事代行サービスを利用している方の場合は、お体の具合が悪くなって要介護認定を受けることになっても、同じ事業所でスムーズに当会のヘルパーサービスの利用に移行できます。介護保険との使い分けを上手に行うことで、利用者さまの負担を少しでも減らすことが可能です。
⇒ 生活支援(家事代行)サービスのページはこちら
家事代行サービスでできないことは以下のとおりです。
◆洛和会ヘルスケアシステムが行うサービスならではの特徴
家事代行サービスは、一般の企業や、家政婦派遣などの業界でも行われています。ただ、当会の特徴は、医療と介護の後ろ盾があることです。介護保険を利用してヘルパーサービスを受けておられる方は、不足する点があればその分を家事代行サービスで補えます。要介護以前の段階で家事代行サービスを利用している方の場合は、お体の具合が悪くなって要介護認定を受けることになっても、同じ事業所でスムーズに当会のヘルパーサービスの利用に移行できます。介護保険との使い分けを上手に行うことで、利用者さまの負担を少しでも減らすことが可能です。
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