2011年08月23日

がんを知る「子宮頸がんの進行期と治療法」

子宮頸がんの進行期は次のような0期〜W期に分類されます。

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子宮頸がんの治療法には、手術療法、放射線療法、および抗がん剤による化学療法がありますが、がんの拡がりの程度(病期)に応じて適切な方法が選択されます。

手術治療には、がんが見つかった子宮の頸部組織を円錐状に切除する円錐切除術、がんに侵された子宮を摘出する単純子宮全摘出術、 そして、がんがある子宮と膣の一部を含め、がんを取り囲む組織を骨盤壁近くから広い範囲で切除する広汎子宮全摘出術があります。広汎子宮全摘出術では子宮頸がんに関連する所属リンパ節も同時に切除します(リンパ節郭清)。

放射線治療では、がん細胞を殺し、腫瘍を縮小するためにX線や高エネルギー線が用いられます。化学療法はがん細胞を殺すための抗がん剤を使用します。

病後の見通しはがんの拡がりの程度によって差があります。5年生存率は治療法や施設によって多少の差はありますが、0期ではほぼ100%、T期では約90%、U期では約70%、V期では約50%、W期では約20%とされています。早期発見のために定期的な検査受診をお勧めします。

洛和会音羽病院 産婦人科・総合女性医学健康センター 所長 佐川 典正)

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2011年05月02日

がんを知る「前立腺がんの診断」

Topics05 1980年代後半になると、前立腺特異抗原(PSA)という前立腺がんに特異的な腫瘍マーカーが開発され、前立腺がんの早期発見に大きく寄与するようになってきました。

PSAの腫瘍マーカー検査は、血液検査で簡単に行うことができる検査で、基準値は4.0ng/ミリリットル以下となっています。4.0〜10.0ng/ミリリットルを特に「グレーゾーン」と呼んでおり、この段階で精密検査をした場合、がんが見つかる可能性は20%程度で、早期がんである確立が高い状態です。
以上のことからわかるのは、PSAが基準値を超えているからといって、直ちにがんがあるとはいえないということです。PSA自体は、年齢とともに上昇する傾向があり、良性の前立腺肥大症や、前立腺に炎症があっても上昇します。PSA検査は、一般的には50歳以上の方に推奨されますが、身内に前立腺がんにかかった人がいる場合は、特に検査を受けることをお勧めします。

PSAで異常があった場合、診断を確定するためには前立腺針生検を行う必要があります。これは、超音波で前立腺を観察しながら細い針で前立腺の組織を採取し、がんの有無を調べる検査です。
そのほかの診断方法としてはMRIが有用です。MRI出現当初は、画像の解像度も悪く、撮影に長時間を要していましたが、最近の高性能な装置では、画像の質も良くなり、さまざまな撮像法が試みられるようになり、診断の精度は上がっています。

洛和会音羽病院 泌尿器科 部長 西村 昌則)

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2011年02月03日

がんを知る 肺がんの治療法(1)

洛和会音羽病院 呼吸器科 部長 榎堀 徹(えのきぼり とおる)

〜肺がんの確定診断と病期に適した標準治療を〜

1102gan 肺がんは、生物学的特徴から「小細胞がん」と「非小細胞がん(腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんなど)」に分類されており、非小細胞がんが肺がんの約85%を占めます。
肺がんの診断には胸部X線検査、特に胸部CT検査による画像診断が重要です(しかし、胸部X線検査では、確認できないがんがあることを知っておくことが必要です)。
肺がんが疑われた場合は、確定診断(組織診断)をつけるために組織の生検※を行います。その方法として、喀痰(かくたん)細胞診、気管支鏡検査、CTガイド下肺生検などがありますが、小さい腫瘍は手術時に初めて診断されることがあります。

肺がんの確定診断がつくと、次に病巣の広がりや、転移の有無を調べる検査を行います。胸部、腹部のCT検査(リンパ節転移、肝、副腎転移など)、脳のMRI検査(脳転移)、骨シンチグラフィー(骨転移)などが行われます。
本年9月開設予定の洛和会音羽病院の新棟で行うことができるPET−CT検査は、画像診断ではありますが、腫瘍が良性か悪性かを診断することに役立ち、一度でほぼ全身の検査を行うことができます。
これらの検査が行われると、肺がんの臨床病期(IからIV期)が確定し、病期に適した標準治療が選択されます。病期I、II期では手術、III期の一部では手術(+化学療法)、それ以外のIII期は化学療法+放射線療法、IV期および再発例では化学療法を行います。肺がん組織の遺伝子検査でEGFR(上皮成長因子)の遺伝子変異のある場合は分子標的治療薬が選択されます。
原則として前述の治療が選択されますが、年齢、肺機能、治療効果、副作用によって治療法は適宜変更され、さまざまな治療法を組み合わせて行う「集学的治療」を行います。

※生検…細胞や組織を採取し、顕微鏡などで調べる検査

お問い合わせ
洛和会丸太町病院 呼吸器科
075(801)0351(代)
洛和会音羽病院 呼吸器科
075(593)4111(代)

ご予約
洛和会丸太町病院 予約センター
0120(489)244
洛和会音羽病院 予約センター
0120(489)300

−次回は「肺がんの治療法(2)」の予定です。


1102otomaru_2 (『おとまるクン』2011年2月号より)
「おとまるクン」は患者さま・利用者さま向けの広報誌です。健康管理や病気の治療に関する解説を中心に、医療・介護施設の紹介やイベント情報などを掲載しており、毎月1日に発行しています。
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