洛和会音羽病院 京都ER救急救命センター 部長 安田 冬彦(やすだ ふゆひこ)
洛和会音羽病院 京都ER救急救命センターには年間約5,000件の救急車搬送があり、私たちは多くの患者さまの急変時の対応をしてきました。自宅で家族が急変した場合や職場で同僚が急変した場合には、誰でも慌ててしまうのが当然です。
急変に遭遇した時、どのように行動すればいいのかを説明します。次に挙げているのは最低限の対応ですが、実際にこの方法で多くの命が救われている方法でもあります。
重要なポイントは2つです。
呼びかけても意識がない
→ まず、119番通報
心臓が動いているかわからない
→ 絶え間ない心臓マッサージの開始
心臓マッサージの方法は見よう見まねであっても、何もしないよりは、した方が良いです。実際の方法は、両側の乳房間の真ん中を(写真1)1秒間より少し早いペースで、両手を重ねて押します(写真2)。1回押すごとにいったん力を抜くことがコツです。
京都市内では119番通報から救急隊が到着するまで平均5〜6分です。この間、心臓マッサージだけでも行っていれば、命が助かる可能性は格段に高まります。
重要なのは完璧なことをするのではなく、自分ができる限りのことをするという意識なのです。
洛和会丸太町病院、洛和会音羽病院では24時間365日救急対応をしています。
【お問い合わせ】
洛和会丸太町病院
075(801)0351(代)
洛和会音羽病院 京都ER救急救命センター
075(593)4111(代)
だれでも参加できます
普通救命講習会
現在、一般の方に普及しているのは、所轄の消防署が行っている「普通救命講習」ですが、ご高齢の方の受講率は必ずしも高くはありません。
洛和会ヘルスケアシステムでは、心肺蘇生法やAED(自動体外式除細動器)の使用方法などを学ぶ「普通救命講習会」を随時行っています。一般の方の参加も可能ですので、ぜひご参加ください。
【お問い合わせ】
普通救命講習実行委員(洛和会音羽病院内)
075(593)4111(代) 担当:奥田(おくだ)
(『おとまるクン』2010年9月号より)
「おとまるクン」は患者さま・利用者さま向けの広報誌です。健康管理や病気の治療に関する解説を中心に、医療・介護施設の紹介やイベント情報などを掲載しており、毎月1日に発行しています。
洛和会ヘルスケアシステムの各施設の入り口にラックを設置し、自由に持ち帰っていただけるようになっていますので、来院・来所された際にはぜひ手にとってご覧ください。
■広報誌「おとまるクン」についてのお問い合わせは
アールプランニング TEL 075(593)7789 まで