2019年10月31日

超高齢社会に向け最前線の現場から多くの提言 〜第30回洛和会ヘルスケア学会 総会リポート〜

節目の第30回を迎えた洛和会ヘルスケア学会 総会が10月20日(日)、京都市左京区の京都市勧業館(みやこめっせ)で行われました。

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洛和会ヘルスケアシステムの医療、介護、健康・保育施設などの医師、看護師、介護福祉士らが日頃、取り組んでいる研究の成果を発表しました。発表は口演、展示を合わせ187件。日々、患者らと向き合う最前線での研究らしく、「どうする」「どう変える」という具体的な対策を提示する発表が多く、訪れた関係者や同僚たちが熱心に耳を傾けていました。

総会の様子や印象的な発表をリポートします。
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2019年10月15日

第30回洛和会ヘルスケア学会 開催のご案内

第30回洛和会ヘルスケア学会総会が10月20日(日)、京都市左京区の京都市勧業館(みやこめっせ)で開催されます。
洛和会ヘルスケアシステムの医療、介護、健康・保育施設などの医師、看護師、介護福祉士らが現場で取り組んでいる研究の成果を発表します。発表件数は口演、展示を合わせ187件に上ります。医療・介護の世界は今、超高齢社会への対策に力を注いでいます。2025年をめどに構築が進む地域包括ケアシステムに対応する取り組みや、増加する認知症の高齢者のケア向上策について数多く発表されるのが今年の特徴です。ほかにも、高齢者の運転免許返上の動きに対する介護現場からの提言や、誤嚥性肺炎予防のさまざまな取り組み、緩和ケア病棟の現状、救命救急センターのトリアージ評価の点検など、幅広い分野の報告が行われます。発表から、日々の課題に全力で取り組んでいる現場の熱意が伝わってきます。医療法人のグループによる全国的にも珍しい大規模な学会です。

※以下の写真は昨年の様子
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来年、70周年を迎える洛和会ヘルスケアシステムが毎年開催し、今年は節目の30回目の開催です。主な課題ごとに発表を見てみます。


地域包括ケアシステムへの対応

2025年には75歳以上の高齢者が人口の18%を占め、うち5人に1人が認知症になると予測されています。日本は諸外国に例のない速度で高齢化が進んでいます。地域包括ケアシステムは、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい生活を最後まで続けることができるように地域内で助け合う体制で、2025年をめどに構築が進んでいます。

それにどう対応するのか、が医療・介護現場の大きな課題で、それに向けた取り組みや研究が数多く報告されます。洛和会音羽リハビリテーション病院 医療介護サービスセンター 地域連携課は「Mission『地域包括ケアを支えるリハビリテーション病院』の実践」と題して報告し、「利用前の患者から終末期医療の協力まで『人生をサポートする視点』を持って、他部署連携による動きができるか、その点が重要」と問題提起しています。

また、洛和会音羽病院 看護部 3C病棟は「自宅退院に向けた取り組み 〜家に帰りたい〜」をテーマに、退院支援計画書を用いて患者さんやご家族から退院後の不安を聞き取り、実情に合った目標設定をしながら退院支援を行った事例を報告します。患者さんやご家族がさまざまな事情を抱えている中でどう支援するのか。他の看護現場の参考になりそうです。

地域包括ケアでは一方で、在宅看護の充実も必要になります。洛和会訪問看護ステーション醍醐駅前のスタッフたちは、実施している24時間の「オンコール体制」について利用者のニーズをアンケート調査し、浮かび上がった課題をリポートします。

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認知症対策

今、一人暮らしの認知症の高齢者が増えています。洛和ヘルパーステーション石山寺は、その課題に取り組み「心配しないで大丈夫。一人で何でもできるんやから。」と題した発表を行います。独居になって約5年の高齢者が認知症が進行し、調理や整理整頓が以前のようにできなくなったが、ヘルパーの介入を好まない。住み慣れた自宅で独居生活を続けるために訪問介護に何が可能なのか、本人の思いを受け入れながら取り組んだ報告をリポートします。

グループホームでも、入居者に合わせてさまざまな取り組みを行っています。洛和グループホーム西院は「その人らしい新しい生活が送れるための取り組みとして」と題して、新しい生活になじめなかった入居者の思いを聞き、ホームに溶け込むように取り組んだ報告を行います。相手の気持ちを聞く細やかなケアの実例です。認知症の高齢者をどう支えていくのか、グループホームなどからのどの報告にも良いアドバイスが含まれているように思います。
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その他の高齢化への対応

高齢者の交通事故増加を背景に、高齢者の運転免許返納の動きが出ています。でも、返納した後の生活は大丈夫なのでしょうか。居宅介護支援事業所21は「運転免許返納について」と題し、ケアマネジャーへのアンケート調査を基に「免許返納後、車のない生活を支える環境づくりは地域の課題として残されたまま」と提言。返納し生活での役割を失うことの精神面への悪影響なども問題提起します。

嚥下能力低下よる高齢者の誤嚥性肺炎が数多く起きています。とりわけ退院後の在宅での対策が課題になっています。洛和会医療介護サービスセンター北野白梅町店は多職種と連携しながらケアに取り組んだ事例を、洛和会丸太町病院 リハビリテーション部は2017年度から配置された言語聴覚士が訪問リハビリテーションでフォローしている取り組みを報告します。


その他の課題の発表

■緩和ケア

洛和会音羽病院に今年4月に新設された緩和ケア病棟の取り組みについて担当医師が発表するほか、同院看護部4C病棟が、終末期の患者さんの緩和ケアに取り組む際の患者さんやご家族との関わり方について、アンケート結果を基に見つかった課題を報告します。

■トリアージ

洛和会音羽病院の看護部救命救急センター・京都ERはトリアージの事後検証の結果を基に、より精度の高い評価方法への見直しとその課題点をリポートします。

■子ども相談外来

洛和会音羽病院の臨床心理室は「こころと発達の子ども相談外来」で取り組んだ子どもたちの相談事例などを報告します。

学会は午前9時20分開会(9時開場・受付開始)で、4つの口演会場と2つの展示会場に分かれて発表が行われます。発表は午後1時に終了し閉会式を行います。

同日は専門・認定看護師会による「災害」をテーマにした体験型展示も行われます。 

また、学会終了後、洛和ヘルスケアシステムの70周年を記念し、尾木直樹氏(教育評論家、法政大名誉教授)が「尾木ママ流 地域共感子育て」と題して記念講演(午後1時30分〜2時30分)を行います。

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日時
2019年10月20日(日)
午前9時20分〜午後1時(開場・受付:午前9時〜)
※午後1時30分〜2時30分 洛和ヘルスケアシステムの70周年記念講演「尾木ママ流 地域共感子育て」
場所京都市勧業館 みやこめっせ 地下1階(京都市左京区)
会場[口演]
  • 第1口演会場(特別展示場A)
  • 第2口演会場(特別展示場B)
  • 第3口演会場(大会議室)
  • 第4口演会場(第2・3会議室)
[展示]
  • 第1展示会場(第1展示場B面手前)
  • 第2展示会場(第1展示場B面奥)
[専門・認定看護師セミナー]
  • 工芸実技室
[特定行為研修相談コーナー]
  • 第1会議室
[尾木直樹氏特別講演]
  • 第1展示場A面
参加費無料・事前申込不要
※尾木直樹氏特別講演は要申込

第30回 洛和会ヘルスケア学会 総会のほか、10月19日(土)〜27日(日)まで「洛和メディカルフェスティバル」を開催! 地域の皆さんに、お祭りを楽しみながら医療・介護の知識や情報を知っていただけるイベントです。すべて参加無料となりますので、お気軽にご参加ください!

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2019年09月17日

洛和会ヘルスケアシステムの介護タクシードライバーらが危険予測シミュレーターを体験

9月21日(土)から始まる「秋の全国交通安全運動」の実施に先駆けて、9月13日(金)に救急患者搬送や介護タクシーの業務を担う職員と、当会の介護施設で利用者送迎を行うドライバー合わせて約25人が「危険予測シミュレーター」を体験しました。

映像を見ながら危険な場面に遭遇した際の運転操作を学べる自動車運転シミュレーターと、安全なタイミングで道路を横断する体験ができる歩行シミュレーターを積んだ京都府警本部(山科警察署)の安全教習車が駐車場に設置され、全員が真剣な表情で取り組んでいました。

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運転シミュレーターでは、映像を見ながら運転操作を行い、危険な場面や天候、時間によって変化する走行条件を体験しました。山科警察署の署員から「運転時は歩行者優先を心掛けてください」とアドバイスをいただきました。

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実際の運転に近い感覚で隠れた危険を予測したり、自分の弱点や癖を確認

歩行シミュレーターでは、歩行の際に左右を行き交う車を確認しながら安全に横断する体験をし、車があっという間に近づいてくるのを実感しました。

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歩行者の安全な横断の仕方を体験

危険予測の重要性を再確認し、職員たちは「大切な患者さんや利用者さんの命を預かる者として、より一層安全運転を心掛けます」と話していました。

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