洛和会音羽病院 産婦人科 医員 池田 裕美枝(いけだ ゆみえ)
先天性風疹症候群とは?
妊婦さんが妊娠初期に風疹ウイルスに感染すると、お腹の赤ちゃんにも感染し、先天性風疹症候群になる可能性があります。先天性風疹症候群とは、赤ちゃんに難聴や白内障、心疾患、精神運動発達遅滞などの障害を起こす病気ですが、残念ながら治療法はありません。風疹ワクチンの接種は、この先天性風疹症候群にかからないよう予防するのが目的です。
ワクチン接種方法
風疹ワクチン定期接種の対象は生後12〜90カ月の幼児です。2006(平成18)年4月からは麻疹・風疹混合ワクチン(MRワクチン)も接種可能になりました。1回目を満1歳、2回目を幼稚園最終学年に接種します。
また、2006(平成18)年6月以降、麻疹および風疹ワクチンの接種対象と回数が変わった関係で、経過措置で2008年4月から5年間のみ、まだ1回しかワクチンを受けていない中学校1年生と高校3年生に相当する年齢の人は公費負担(無料)でMRワクチンの摂取ができます。
抗体価が高い? 低い?
妊婦検診では妊娠初期に風疹抗体価を調べています。抗体価が高ければ風疹にかかる心配はありませんが、抗体価が低いと妊娠中に風疹にかかる可能性があります。妊娠中は風疹ワクチンは接種できないため、抗体価の低い妊婦さんには、ウイルスの感染を避けるためにも人混みを避け、できるだけ風疹にかからないように注意していただいています。
産後は風疹ワクチンを接種できるので、抗体価が低いと診断された方の多くは、次に妊娠する赤ちゃんのために、出産後すぐに風疹ワクチンを任意接種されています。
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(『おとまるクン』2010年5月号より)
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