2014年08月06日

第195回らくわ健康教室【介護版】「『待ってたよ』に応えたい 〜ホームヘルパーの奮闘介護日記〜」

6月4日開催のらくわ健康教室は、「『待ってたよ』に応えたい 〜ホームヘルパーの奮闘介護日記〜」と題して、洛和ヘルパーステーション京大病院前 主席係長で介護福祉士の酒井 土志(さかい とし)が講演しました。


概要は以下のとおりです。

Img_3529はじめに

日本は国民の4人に1人が65歳以上の「超高齢社会」です。(2013(平成25)年統計) 誰でも加齢とともに、記憶力・筋力の低下や、腰痛の悪化など、日常生活上の困りごとが多くなっていきます。そのような場合でも安心して日常生活を送っていただけるよう、介護保険制度で利用できるホームヘルプサービスについて、ご説明します。

高齢者に関する相談窓口

高齢者に対する相談窓口には、以下のような機関があります。 

 区役所・支所などの福祉介護課や支援課、保護課など
 民生委員・老人福祉委員
 高齢サポート(地域包括支援センター)

介護保険の対象

介護保険の対象となる方は、以下2種類に大別されます。

※以下の画像は全てクリックすると大きいサイズで見ることができます。

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介護サービスを受けるには

介護サービスを受けるには、申請を行い「介護認定」を受ける必要があります。申請には、ご本人またはご家族が行う「直接申請」のほか、申請を代行する「代行申請」があります。代行申請は、以下の3つの機関が担当します。

  1. 高齢サポート(地域包括支援センター)
  2. 指定居宅介護支援事業者(ケアマネジャー)
  3. 介護保険施設(ヘルパーステーションなど)

要介護認定

介護認定申請があると、まず、国が定めた調査票に基づいた訪問調査が行われ、これをコンピューター判定した1次審査結果と、かかりつけ医の意見書に基づいた2次審査の結果を基に、介護認定審査会が開かれます。結果は、非該当、要支援(1、2)、要介護(1〜5)の計8段階に分けられます。非該当の場合は、介護保険制度の適用となりません。
審査結果が出るまでは、1カ月程度かかります。

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介護サービスの開始まで

介護認定が適応されたら、担当するケアマネジャーから訪問介護事業所(ヘルパーステーション)にヘルパーの派遣が依頼されます。ヘルパーステーションでは、サービスを始める前に職員とケアマネジャーが一緒に利用者さまのお宅を訪問、生活状況を確認し、サービス内容(ケアプラン)について話し合います。合意を得られたら契約を交わし、サービス開始となります。初日には、担当のヘルパーだけでなくヘルパーステーションの職員も同行し、万全を期します。

介護予防サービスとは

要支援1と2の方を対象に、自立した日常生活を営めるように支援ヘルパーがお手伝いします。ご本人の意欲を引き出し、自分でできることを増やすことをめざします。キーワードは「自立支援」です。具体的には、

  • 「掃除機が重くて…」
    ⇒ヘルパーが掃除機をかけます。
  • 「ひざが悪くて床の拭き掃除ができないの…」
    ⇒ヘルパーが拭き掃除を行います。

利用者さまには、掃除道具の準備や片付け、できる範囲の掃除などをしていただきます。利用者さまの能力を最大限活用できるような方法でサービスを提供します。キーワードは「協働」です。
次のような場合も同様です。

  • 「買い物に行くのが大変…」
    ⇒利用者さまは買い物リストの作成や購入品の後片付けを担当、買い物はヘルパーが行って来ます。

介護サービスとは

要介護1〜5の方が対象です。可能な限りご自宅で暮らすことを目標に、能力に応じた日常生活の援助をいたします。具体的には、ケアプランに基づいて、ヘルパーが入浴や排泄、食事の介助、生活全般にわたる家事などの援助を行います。

詳しいサービス内容

<身体介護>
体に直接接触して行う介助、また、これを行うための準備や後片付けのことを言います。
日常生活を営むのに必要な機能向上などのための介助および専門的な援助です。排泄や食事介助のほか、デイサービスなどの送り出しや迎え入れのための準備、玄関までの移動などを行います。

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<生活援助>
調理、洗濯、掃除などの家事の支援を受けなければ日常生活を営むのに支障が生じる場合に行うサービスです。

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生活援助を利用できるのは以下のような条件があります。

  • 利用者さまが一人暮らしの場合
  • 利用者さまのご家族に障がいや疾病などがある場合
  • 利用者さまのご家族が同等のやむを得ない事情により家事を行うことが困難な場合

介護保険の対象とならないサービス

  • ご本人以外の部屋の掃除など、ご家族のための家事
  • 日常生活に差し支えがないもの(庭の草むしりなど)
  • 日常的に行う家事の範囲を超えるサービス
    (家具・電気器具などの移動、修繕、模様替え。大掃除など普段はやらないような家事。正月、節句などの特別な手間をかけて行う調理など)

介護保険の対象とならないご希望

介護保険の対象とならないご希望は、いわゆる「自費サービス」となります。この場合は、別途ご契約が必要になります。洛和会ヘルスケアシステムでは、こうしたご希望にも対応できるよう準備しています。

あるヘルパーの1日

ヘルパーの1日の活動は、例えば以下のとおりです。

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このうちAさんのお宅には、朝・昼・夕の1日3回、訪問しています。ほかの利用者さまのお宅への訪問もありますので、分刻みのスケジュールです。その場合でも、利用者さまとの心のふれあいを大切にしています。

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     ↓自転車・バイクなどで移動

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     ↓自転車・バイクなどで移動

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おわりに

当会には現在、京都市内に9カ所、大津市内に2カ所のヘルパーステーションがあります。ヘルパーも利用者さまに支えられながら、成長することを心掛けています。

質疑応答から

Q:介護保険の対象とならない自費サービスで需要が多いのは?
A :年末の大掃除依頼や、外出時の同行(病院への付き添いや美容院への同行)などです。

Q:胃ろうや痰の吸引などはヘルパーに頼めるのですか?
A :一定時間の講習と実地研修を受けたヘルパーは可能です。当会のヘルパーは研修を重ねており、有資格者も増えていますので、対応できる場合も多いと思います。

Q:床ずれの処置もヘルパーで可能ですか?
A :床ずれの深さが浅く、医師が認めた場合はヘルパーでも対応可能です。ただ、床ずれは基本的には医療対象で、ヘルパーが対応できる範囲は限られています。

Q:ヘルパーの資格は国が与えるのですか?
A :ヘルパー2級と1級は、府知事の認定のほか、国のガイドラインに従って、民間の事業者でも資格は出せます。ヘルパーとしての実績を積み、試験に合格すれば、国の認定する介護福祉士になれます。


ほかのらくわ健康教室の記事はこちら⇒らくわ健康教室 講演録3

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2014年05月07日

第189回らくわ健康教室【介護版】「姿勢と歩行 〜筋力向上と歩行補助具の検討〜」

4月15日開催のらくわ健康教室では、「姿勢と歩行 〜筋力向上と歩行補助具の検討〜」と題して、洛和デイセンターイリオス 副係長で理学療法士の尾形 恵(おがた けい)が講演しました。


概要は以下のとおりです。

 
142はじめに
正しい姿勢をとることには、さまざまなメリットがあります。

  • 肩こり・腰痛の予防
    →首や肩、腰への負担が減る。
  • 筋肉がつきやすくなる
    →筋肉の位置が正しくなることで、筋肉が使いやすくなる。
  • 基礎代謝が上がる
    →血行が良くなることで、基礎代謝が上がる。冷え性の改善にもつながる。
  • 呼吸が整う
    →猫背になると、胸を縮めた状態になる。姿勢が良くなることで肺も広がりやすくなる。
  • 好印象をもたれる

正しい姿勢とは?
天井から糸で引っ張られているようなイメージです。前かがみの悪い姿勢になると、お尻の筋肉が伸びた状態になってしまい、姿勢を保つ筋力が減ってしまいます。

※以下の画像は全てクリックすると大きいサイズで見ることができます。
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※肩峰・・・肩の骨のこと
 大転子・・・股関節の外側にある太ももの骨

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いすの背もたれと背中の間に、バスタオルやクッションを置くと、楽に座り続けられます。

正しい歩き方とは?
踵→足の裏→つま先の順につけて歩く、ぺたぺたと足音がしない歩き方です。
腕振りは自然に行ってください。

前かがみになってしまう方は、以下のような原因が考えられます

  • 背骨が曲がっている場合
    →変形している(圧迫骨折をしたことがある、円背がある)、背中・肩甲骨周囲の筋力低下がある。
  • 股関節が曲がっている場合
    →お尻の筋力が弱い、お腹周りの筋力が弱い、股関節の可動域制限がある。
  • 膝関節が曲がっている場合
    →太もも前面の筋力低下がある、膝の可動域制限がある(変形性膝関節症など)

 ⇒では、どうすればいいのでしょうか?

  • 筋力低下に対して
    ・・・筋力強化をする
  • 可動域制限に対して
    ・・・ストレッチをする
  • 変形に対して
    ・・・リハビリでの改善は難しいが、筋力をつけて、変形の進行を遅らせることは可能

歩行するときに必要な筋肉
腸腰筋
 股関節の付け根にある、太ももを持ち上げる筋肉。
大腿四頭筋
 太もも前面にある、膝から下を振り出したり、膝折れを防ぐ筋肉。
大腿二頭筋
 太もも後面にある、蹴り出した後、膝から下を引き上げる筋肉。
前脛骨筋
 すねの外側にある、足が着地するときにつま先を上げる筋肉。
下腿三頭筋
 ふくらはぎ。足を前に蹴り出す筋肉。
大殿筋
 お尻。足を後ろに上げる筋肉で、足が着地したときに、
 前かがみにならないようにする。
中殿筋
 足を横に上げる、お尻の横の筋肉。姿勢を安定させる。

筋力向上練習の方法
実施するときのポイントは以下のとおりです。

  • 力を入れるとき、抜くときどちらも「ゆっくり」。
  • どこの筋肉を使っているのか、何に必要な筋肉なのかをしっかり「意識」しながら行いましょう。
  • 息を「止めない」(血圧の変動を防ぐため)。基本的に力を入れるときは吐いて、抜くときに吸います。(難しければ、数を数えましょう)
  • 少し疲れたと思う回数を行いましょう。(個人差があります)
  • 立って行う動作では、倒れないよう必ずテーブルなどの端を持って行いましょう。

腸腰筋の鍛え方
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ゆっくり1・2・3・4と数えて膝を上げ、5・6・7・8と数えて下ろします。
膝を上げたときに体が後ろに倒れる人は、お腹の筋力が弱い人です。
立って行うときは、太ももが床と水平になるところまで足を持ち上げてください。

大腿四頭筋の鍛え方
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腸腰筋と同じ要領で、ゆっくり行います。上げていない方の足は、必ず曲げておいてください。
座って行うときは、いすに深く腰をかけ、太ももの裏がいすから浮かないように気を付けながら、ゆっくりひざを伸ばします。その際、つま先も反らします。
立って行うときは、つま先とひざをまっすぐに向けながら、ゆっくりひざの屈伸をします。(スクワット)

大腿二頭筋の鍛え方
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座って行うときは、いすに深く腰をかけ、ひざの裏に丸めたタオルを挟み、ゆっくりひざを曲げます。

前脛骨筋の鍛え方
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つまずき予防に役立つトレーニングです。
立って行うときは、両足を軽く開き、つま先と膝はまっすぐ前に向けて、両側のつま先をできるだけ上げます。

下腿三頭筋の鍛え方
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両足だと楽にできる方は、片足でチャレンジしてみましょう。

大殿筋の鍛え方
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枕は、低いものか、バスタオル程度で。立って行うときは、背筋をまっすぐにして、ひざを伸ばしたまま足をゆっくり後ろに上げます。その際、体が前かがみにならないよう注意します。

中殿筋の鍛え方
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立って行うときは、姿勢良く立ち、ひざを伸ばしたまま、片足をやや斜め後ろに上げます。
両側のつま先が外に向かないよう注意してください。

足の指の運動
体のバランスをとるのには足指の力も重要です。
いすに浅めに腰かけて、バスタオルを床に敷いてその上に足を置き、かかとは床につけたまま、足の指でタオルをたぐり寄せて、足指の運動をしましょう。たぐり寄せられなくても、指を動かし続けます。

歩行補助具の種類と調節方法
<杖>
杖には、T字杖と4点杖があり、いずれも弱い方の足側の反対の手に持って歩くのが基本です。

  • T字杖:
    ある程度、自立歩行が可能な方に向いています。高さの目安は、自然に手を下ろしたときの手首の高さです。高すぎると杖がフラフラしたり、肩が凝ったりします。
  • 4点杖:
    まひがある方がよく使用されています。介護保険適用者は、レンタルもできます。基本的には屋内で使用し、高さの目安はT字杖と同じです。

杖の先ゴムのサイズ・形はいろいろです。サイズが大きい方が安定します。先ゴムは滑り止めの効果があるので、ゴムの溝が減ってきたら、交換が必要です。ときどきチェックしましょう。

<歩行器>
歩行器は、屋内で使用します。固定型、交互型、キャスター付きがあります。重度な障がいのある方でも使用できますが、歩行車よりも歩行効率はダウンします。患側にかかる体重は約半分に減ります。

<歩行車・シルバーカー>
以下のようなものがあります。

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押す際の姿勢が大切です。持つ場所が高すぎて肩が上がっていると力が入らず、肩こりがしやすくなり、低すぎると猫背になってしまいます。正しい姿勢で使えるようにしましょう。

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まとめ

  • トレーニングは「どこの筋肉を使っているのか」をしっかり意識しながら行いましょう。
  • 歩行補助具の用途と正しい使用方法を理解し、自分に合ったものを使いましょう。
  • 転倒することなく、安全に日常生活を送りましょう。

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2014年03月06日

第160回らくわ健康教室【介護版】「訪問入浴・ベッドの横でも入浴できます! 〜安心して入浴していただくために〜」

9月3日開催の第160回らくわ健康教室は、「訪問入浴・ベッドの横でも入浴できます! 〜安心して入浴していただくために〜」と題して、洛和訪問入浴介護醍醐駅前 係長で看護師の稲田 由紀子(いなだ ゆきこ)が講演しました。


概要は以下のとおりです。

P_lectureはじめに

「訪問入浴」という言葉は耳にされたことがあっても、どのような方法でお風呂に入れるのか疑問に思われる方も多いことでしょう。今回は、訪問入浴の概要と、実際の入浴の様子をご説明します。

訪問入浴とは

専用の浴槽を積んだ入浴車で家庭を訪問し、看護師、オペレーター、ヘルパーの3人で入浴の介護を行います。
約2畳のスペースさえあれば、あらゆる住宅環境に対応します。

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訪問入浴の効果

  • 温熱効果
    水圧により血液循環が促進され、血行が良くなります。
  • マッサージ効果
    筋肉や関節の緊張がほぐれ、リラックスします。リハビリテーションでも用いられます。
  • リラックス効果
    副交感神経を刺激し、心身を落ち着かせます。
  • コミュニケーション効果
  • 隠れた疾病の発見や予防の効果
  • 介護者であるご家族の負担を軽減

訪問入浴の対象者

介護保険の要介護認定を受けておられ、さまざまな理由から入浴が困難になられた方が対象です。

 

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寝たきりの方でも、心身に負担がかからないよう、スタッフが利用者さまの体を抱えて、ベッドから浴槽に移します。医療器具をつけている方でも、体の状態に合わせてスタッフが入浴方法を工夫するので、安心して入浴していただけます。利用者さまが裸で恥ずかしい思いをしないよう、バスタオルで覆うなど、配慮を心掛けています。また、かかりつけ医の許可があれば、終末期の方の入浴も可能です。

 

安心・安全・連携で心強い入浴介護

<準備不要>
入浴備品は全てこちらが用意しています。ご家族は、着替えだけご用意ください。

<所要時間>
ご自宅にお伺いしてから入浴終了まで、約45分〜60分です。

<場所>
ご自宅の部屋に、2畳分のスペースがあればOKです。

看護師のできること、できないこと

訪問入浴に同行する看護師は、医療処置を行うことは法律で禁止されていますが、ご家族への医療的なアドバイスはできます。
例えば、次のような患者さまの身体の状態を把握することで、症状の重篤化を未然に防ぎ、主治医・訪問看護へつなぐことができます。

  • 褥瘡
  • 擦過傷・打ち身
  • 心不全兆候・浮腫

利用料金

 

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入浴の流れの例

  1. 入浴していただく部屋の床の上に防水シートを広げる。
  2. 2つに分かれている専用浴槽を運び入れ、組み立てる。

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  3. 電源をお借りして排水ポンプの電源を入れ、排水ホースをつなぐ。
  4. 風呂場からのきれいなお湯を給水ホースで浴槽に入れる。
  5. 浴槽をきれいに洗って排水した後、温度調節したお湯を張る。
  6. 浴槽の上に担架状の枠をセットし、ハンモック状にネットを張る。

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  7. 利用者さまの状態を看護師が確認した後、介助してネット上に移動させる。

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  8. 浴槽付属のレバーを回してネットを下げ、利用者さまの半身を浴槽につける。
  9. 1人が洗髪、ほかの2人が体を洗ったり、ベッドのシーツ交換をする。

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  10. 体位を変えて背中もきれいに洗い、下もきれいに洗う。
  11. レバーを回して浴槽から体を上げ、シャワーで上がり湯をする。
  12. 体をふき、ベッドに利用者さまを移す。
  13. 浴槽を洗い、後片付けをして訪問入浴を終える。

 質疑応答から

Q:お湯はどこから取るのですか?
A:利用者さま宅のお風呂場の蛇口や浴槽にためたお湯から引くほか、ご家庭の水道の水を、入浴車に積んでいるボイラーで暖めて引く方法もあります。どのような状況でも対応できます。

Q:洗い湯の給水と排水は?
A:お湯は常時流し入れながら、洗ったお湯は排水ホースで風呂場やトイレへ流します。

Q:寝たきりの人の背中を洗う方法は?
A:ネットに寝ていただいた状態で介助者が体を横向きに動かして洗います。左右、半身ずつ行います。

Q:入浴剤は決まっているのですか?
A:常時、3種類を用意して、気に入ったものを選んでいただきます。

Q:お湯の温度は浴槽内で調節できますか?
A:はい。できます。

Q:介護認定を受けていないと利用できないのですか?
A:利用可能ですが、認定を受けていない場合は全額負担になるので、10倍の値段になってしまいます。

実際に利用されている方

  • 体に不自由があり、浴槽まで行けない方
  • 一人での入浴により、病状悪化の恐れがある方
  • 他者との交流を好まない方
  • 入浴の姿を、皆に見られることに抵抗のある方
  • 手足を伸ばしてゆっくりと湯船につかりたい方
  • 住み慣れた自分の家でお風呂に入りたい方

など、さまざまな方がおられます。

終末期の方の事例では、最後は住み慣れた家で過ごしたいと自宅に戻られ、大好きだったお風呂に1回でも入りたいとのご希望により、訪問入浴を利用された方がおられました。
実際に、1回だけの入浴の2日後に息をひきとられました。本人さまは声が出せる状態ではありませんでしたが、入浴中には気持ち良さそうな表情を見せてくださいました。ご家族も、久しぶりに入浴ができ、ゆっくりと湯船につかれて本当に良かったと喜んでくださいました。

また、独居ですが通所サービスなどには通いたくないとおっしゃって、週2回のヘルパーさんの介助だけで過ごされている方がいます。腰痛があり、伝い歩きで室内を移動されており、1人でお風呂に入るのが難しくなったため、訪問入浴を開始しました。
初めは週1回でしたが、お風呂をとても気に入られ、週2回の利用に増やされました。介助を受けながら浴槽まで歩行することが良いリハビリとなり、今は「お風呂の時間が一番楽しみ」と言っておられます。

おわりに

このように、訪問入浴を利用される理由はさまざまですが、皆さま、心地の良い、お風呂でリラックスできる時間を、大切にされています。スタッフも、利用者さまに喜んでいただくことで元気やパワーをもらっている毎日です。洛和会ヘルスケアシステムでは、現在、訪問入浴を行っているのは私たち洛和訪問入浴介護醍醐駅前だけですが、京都市内全域や一部滋賀県内にも出向いています。
関心をお持ちの方は、洛和訪問入浴介護醍醐駅前までご相談ください。

洛和訪問入浴介護醍醐駅前
075(575)3761
http://www.rakuwa.or.jp/care/houmonbath/daigoekimae.html


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